
岡山孝介「いたそうね」[2023年12月24日(Sun)]
いたそうね 岡山孝介
ぼくが くりのいがいがを
手でもったら とても
いたかったよって
ママに話したら
ママが
いたそうねって
顔をしかめた
ママってかわいそうだね
おはなしをきいただけで
いたくなるなんて
川崎洋・編『子どもの詩 1985〜1990』(花神社、1990年)
◆読売新聞に掲載された子どもたちの詩のアンソロジーから。
新聞掲載時、作者は東京都江戸川区第七葛西小の四年生。
*上の詩に最初に出会ったのは北村薫『詩歌の待ち伏せ 上』(文藝春秋社、2002年)においてである。
◆子どもの声に耳を傾ける母なればこそ、案じる気持ちは言葉にも表情にも表れた。
そうしたお母さんだからこそ、子は母を案じる気持ちが詩の言葉になった。
◆クリスマス、そして新年。
停戦、そして平和がどの親子にも与えられますように。

JR東戸塚駅前のイルミネーション