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神泉薫「秋」[2023年11月28日(Tue)]


秋   神泉薫(しんせん かおる)



きょうは
たましいが
すずしい


せかいのうらがわで
だれかのにくしみが
ひとつ
ゆるされたから

きのうよりもきょう
だれかのために
いのるひとが
ひとり
ふえたから


きょうは
たましいが
すずしい


がれきが
ひとつ
あたたかなてでとりのぞかれたから


ぶきを
ひとつ
もうひつようないと
すてたせんしがいるから


きょうは
たましいが
すずしい


やんだことりが
いちわ
ふたたび
すこやかにはばたいたから


あかんぼうが
ひとつ
ははなることばをおぼえたから


なぎの
うみに
ひとり


きょうは
たましいが
すずしい


こおりを
ひとつ
くちにふくんで
あたらしい 詩 をかいたから


かぜが こころを すりぬけて


きせつは
めぐってゆく





きょうは
たましいが
すずしい



詩集『あおい、母』(書肆山田、2012年)より


◆詩には、そう願うこと・祈ることで、実現へと導く力がある。
ひとりが二人、二人が三人(うまくしたら二人が四人)……と詩の言葉が読むひとの内語を目ざめさせ、増幅されてひろがってゆく
……そのような詩に出会えた今日は、「たましいが/すずしい」と思うことができる一日となった。

明日も、そうでありますように。

*三年前、同じ詩人の『白であるから』(七月堂、2019年)から2篇紹介したことがある。
今回、出会った詩集『あおい、母』は二冊目だ。



 
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