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谷川俊太郎(どこ?)…「鬩」という文字[2023年11月25日(Sat)]


(どこ?)   谷川俊太郎


どこ?
と問えば
ここ

天の下
地の上で

一つ

いつ?
と問えば
いま

岩より若く
刻々に老いて
(せめ)ぎ合う
人と人


『虚空へ』(新潮社、2021年)より

◆この夏(7月ころ)に何篇か取り上げた詩集『虚空へ』から。
その当時は夢にも思わなかった中東の事態。
平時に読んで印象に残ったはずの詩や、そのころに感じたこともことごとく青ざめて感じられる現今だが、上のような詩に出会うと、進行中の事態を見つめなおす手がかりが、よく選ばれた詩の言葉にはあるように思える。

◆「(せめ)ぐ」とは、一つには「互いに恨み争う」ことであり、二つ目の語義としては「恨み訴える」こと(『広辞苑』)とある。
この詩ではお互い「刻々に老いて」ゆく者同士の恨みかこつ気分が込められているようにも思えるけれど、ここで「」の文字を良く眺めると、「闘う」の意味を持つ「」の中に「」=児が入っている。つまりここで闘っているのは「子ども」なのだった。
漢和辞典の「鬩」の字源の説明には〈子どもはよくけんかするから〉と記してあった(三省堂『新明解漢和辞典』第三版)。

であるならば、戦闘が児戯に等しいことを覚って武器を棄てること、それのみが、大人の取るべき道のはず。


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