
3・11のWBC、対チェコ戦[2023年03月12日(Sun)]
モクレン。
夕方の薄れゆく光の中では、薄膜の向こうに遠ざかって行くような白が、それでいて実につややかな色をたたえているものだと知った。
◆12回目の3・11。
野球のWBC大会、日本チームは練習前に輪をつくり黙禱を捧げた。
小学生の時に陸前高田で被災し、父と祖父母を失った佐々木朗希投手が今日の先発。規定投球数目いっぱいを投げ切ってチームを勝利に導いた。
◆この試合の4回表、チェコのエスカラという選手が佐々木投手から死球を受けた。球速162kmの剛球がもたらした痛みはすさまじかった。
だが、しばらくしてエスカラ選手は立ちあがって一塁に向かい、さらにダッシュして見せた。重苦しい雰囲気になりかけたスタンドから大きな拍手が湧いた。
もう一つ、試合後、敗れたチェコチームが全員で日本チームに祝福と感謝の気持ちを表した姿。
どちらも、長く記憶される3・11のできごととなりそうだ。