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H3ロケット中止をめぐる記者質問[2023年02月17日(Fri)]

H3ロケットの打ち上げが中止となった。メインエンジンは正常に点火したが、補助エンジンの方は異常を検知して着火信号を送らなかったため中止となったという。
開発責任者の岡田匡史プロジェクトマネージャーの記者会見で、共同通信記者が「中止」なのか「失敗」なのか追及する質問を繰り返し、最後、記者の方から「わかりました、それは一般に失敗といいます。」と言い放ったという。

◆「失敗」か「中止」かをめぐるやりとりを読む限り、JAXAとしては、システムは「フェイル・セーフ」の考えに基づいて設計されており、異常を検知し、エンジンほか本体部分の破壊等に至らない段階で停止したために「中止」と表現したという説明。
だが、記者の方は、「一般に」という言い方で(報道は「世間」の代表であると承認されているはず、という前提に立っているのだろう)、判断するのは自分(たち?)である、という、裁定者の立場から「失敗」と認定したように見える。
やはり記者の決めつける言い方には釈然としない。

というより、ここには、「成功」したのでない限り、「失敗」なんでしょ? という二択主義を感じてしまう(ゼロサム思考と言うのだったか)。
記者の発言にある「もやもやするものですから」という言葉も、〇か×か一方に決めてもらわないと納得できない、という考え方のクセを感じるのである。
もし、それが合理的、すなわち科学的な思考法だ、と思っているのなら、違うんじゃない?という気がする。
異常が検知された原因が現時点で未解明だ、ということにモヤモヤしているわけではなさそうだ。〇なのか×なのか、今ここでハッキリせい、という要求が、質問者の目・鼻・口から噴出している感じがする。そのことが、とても引っかかる。


*******


石   壺井重治


石は億万年を
黙って
暮らしつづけた
その間に
空は
晴れたり
曇ったりした


日本詩人全集25『中野重治・小熊秀雄・壺井重治』(新潮社、1968年)より


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