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トルコ・シリア大震災 救援活動の報じ方[2023年02月15日(Wed)]

DSCN6603.JPG

冬季に貴重な花が咲いていた。カンアヤメというものらしい。
背丈は寒さにたえているように低いが、しっかり咲く佇まいが印象的。

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◆相も変わらず、ニュースやワイドショーは”偵察気球が日本にも…”、”マスクなしは個人の判断で…”といった不要不急の話題を大仰に取り上げている。「LGBT法案」をめぐっても自民党内の情勢や広島サミットに向けた政権のアピール狙いなど枝葉の話に終始して、法案の不備や政治家たちの意識のポンコツ度をキッチリ指摘する報道は少ない。

トルコ・シリア大地震への日本政府の支援は全く足りていないのではないかと、ニュースを見ていて気になった。
医療支援で現地入りした日本側スタッフと、現地スタッフとの顔合わせを伝えるニュース、何ともヌルイ雰囲気であるのが気になった。
診察・治療のために大きなテントを空気で膨らます作業なども映していたが、悠揚迫らぬ準備作業ぶり。

現地の必要とのすり合わせを確実に進めながら、長期支援体制を築く構え、とひいき目に解したいところだが、映像にはそうした説明も付かない。日本チームが現地入りしたことを―ー日本国民にではなく――日本政府に伝えるためのニュースにしかなっていないのだ。
あるいは現地に随行した取材陣が、日本の親局(NHK)にちゃんと日本クルーの活躍を追っていますよ、と伝えるため、というか。TVを視る国民に向けたメッセージ性に全く乏しいのだ。

日本チームは「ケガ、妊婦、透析などあらゆるケースに対応できる」と胸を張っていた。
可能な能力を有効に発揮するのはむろん結構だが、どこか「上から目線」を感じてしまった。
「日本ならでは」の意識がジャマにならぬことを願う。

◆その点では、ベトナムのレポートの方がはっきりしていた。
ビル崩壊の現場で救出・収容活動に立ち働くベトナム・チームを映し出し、現地に派遣された人員が1,000名余りであることをしっかり伝えていた。これも派遣した政府や国民に向けて報道していることは同じだが、現場の映像であるだけに、特定の個人をクローズアップしたり、そのコメントを取って流すことはしない(そんなヒマはない救出の現場だ)。

駆け付けた人数の多い・少ないを論じても意味はないにしても、救援に注ぐ熱量はしっかり伝わって来た。
スマートさより泥くささ――被災者の訴えにじかに向き合い、彼らの願いを実現させようとすれば、そうなるのが必然だ。


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