ケールはクールである[2022年11月20日(Sun)]
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ケールはクールである[2022年11月20日(Sun)]
ブッシュ孝子「ああ ローソク」[2022年11月20日(Sun)]
◆カレンダーにテープで留めてあった今シーズン最後のフィラリア予防の薬、あとひと粒を遺して相棒は逝ってしまった。 それから十日あまり。 文字通り手持ぶさたな両腕をもてあましながら、かつての足取りをなぞるだけの散歩が続く。 帰って来てまだ明るさの残る足もとの草をむしろうと、蚊取り線香に火をつける。 さすがに蚊はいなくなった気はするものの、念のため。 夕暮れどきの小さな火は、こころ慰む。 *** ああ ローソク ブッシュ孝子 ああ ローソク お前の丸やかな静かな ひらめきの中には 古(いに)しえからの無数の灯と 古しえからの無数の人の祈りとが ひそんでいる気が私にはする やなせたかし『だれでも詩人になれる本』(かまくら春秋社、2009年)より ◆病で急逝してから半世紀近くたって、若松英輔氏によって世の人々が知ることとなった詩人ブッシュ孝子(1945〜1974)。 二年前の、やはり秋に取り上げていた。 ★「人生」 ⇒https://blog.canpan.info/poepoesongs/archive/1712 ★「あやまち」 ⇒https://blog.canpan.info/poepoesongs/archive/1713 ★「暗やみの中で一人枕をぬらす夜は」「高い空の上で」 ⇒https://blog.canpan.info/poepoesongs/archive/1714
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