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服部剛「鈴虫の唄」[2021年10月01日(Fri)]

◆台風が過ぎ、夜に入って風も収まった。
いちど静けさが地を覆い尽くしてから、たゆとうように聞こえてくる虫の音。
本当は、うるさいほどにたくさんの鳴き声が湧き起こっても良かったのでは、もし台風に見舞われなければ……という考えが頭をよぎる。

***

◆引き続き服部剛『詩集 我が家に天使がやってきた』より――


鈴虫の歌   服部剛


布団をはいだ周が
風邪をひくといけないので
涼しい風の吹く窓を
いつもより、半分閉めて
そっと布団をかけなおす

独り身の頃は
ソファにごろんと横たわり
窓を開け放ったまま
秋風を浴びていただろう

子供を持ってから
自らの都合を昔より、削り
すやすや夢を見る
小さないのちの塊(かたまり)
沈黙をそそぐ
親のまなざしに気づく

周が生まれて初めての秋の夜
いつしか釣瓶(つるべ)のように夕陽は落ちて
とっぷり暮れた窓のすき間に響く
鈴虫の音に
この胸の琴線が…震えている



◆「沈黙をそそぐ」という表現が心に残る。
その「沈黙」には様々な思いが溶け込んでいる。






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