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俣野の案山子[2021年09月22日(Wed)]

◆境川をはさんだ横浜市側の田んぼの案山子コンテストは今年も中止。
いつぞや東京都現代美術館を訪ねた折に、近くの深川資料館通り商店街にたくさん案山子が並んでいたが、未だ続いているだろうか。

◆西俣野の今年の案山子を紹介。いずれも同じ農家の田んぼと見えた。
写真は先週撮ったものだが、今日見たら刈り入れが始まる気配。

先日の台風14号の雨で、倒れた稲の姿がいくつかある。
低く抑え込まれた米価が農家を圧迫している時代、野党の方が農家支援策を積極的に打ち出す昨今だ。

DSC_0196.jpg


DSC_0198.jpg


DSC_0195.jpg


「われら…独り酒をのむ」井伏鱒二[2021年09月22日(Wed)]

◆仲秋の名月とあれば真っ先に浮かぶ井伏鱒二の名詩がある。


逸題   井伏鱒二

今宵は仲秋明月
初恋を偲ぶ夜
われら万障くりあはせ
よしの屋で独り酒をのむ

春さん蛸(たこ)のぶつ切りをくれえ
それも塩でくれえ
酒はあついのがよい
それから枝豆を一皿

ああ 蛸のぶつ切りは臍(へそ)みたいだ
われら先づ腰かけに坐りなほし
静かに酒をつぐ
枝豆から湯気が立つ

今宵は仲秋明月
初恋を偲ぶ夜
われら万障くりあはせ
よしの屋で独り酒をのむ

     (新橋よしの屋にて)


『井伏鱒二全詩集』(岩波文庫、2004年)より

◆『厄除け詩集』(1937年)所載の一篇。
第一連および第四連に繰り返される
〈われら万障くりあはせ
 よしの屋で独り酒をのむ〉
がミソだ。

あれこれの都合はうっちゃって「よしの屋」に寄って呑まずにいられない者たちばかりが、たまたま今宵ここにいる。
仲間をうち連れてここに集まったわけではない。「独り」ばかりが銘々蝟集して「われら」となる。
見知った顔もいようが、今宵初めて見る者も、ともにいっときの歓を傾ける。

孤独を忘れ、さりとて人の事情に差し出口もすることなく、うなだれることも偉ぶることも忘れて身をほぐす。
酒の功徳である。


このコロナ禍で失われた風景でもある。
ようやくピークアウトを迎えた感もある(藤沢市の新規感染者はようやく1ケタ)、が、さてどうだろうか?

*先日再放送されたNHK特集「井伏鱒二の世界〜荻窪風土記から〜」(1983年放送)でもこの詩が流れていた。




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