ささやかな工夫で世界が変わる[2021年09月19日(Sun)]
◆朝のTV政治討論会は自民総裁選候補4人をスタジオに並べて紋切り型の構成(のようだった。番組の進行がおよそ見当つくから、付き合って見る気が失せる)。
4候補に対するに野党の論客を数名登場させ、質疑応答させてはどうか(総裁選は「学級委員の選挙じゃないんだから」となどとアソウ氏も言ってたことだし)。
議論が白熱するそうした工夫をして総選挙への判断材料を供することこそ「公共放送」の使命だろう。
逆に候補者に喋らせるだけなら、自民党に肩入れしただけのPR放送になってしまう。それでは受信料を返還しなければなるまい。
ちょっとした工夫でがぜん視聴率も上がるはずだが。
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膝・2 石原吉郎
膝を組み代えるだけで
ただそれだけで
一変する思考がある
世界が変るとは言わぬにしても
すくなくともそれに
近いことが起る
ささやかな動作が
もつ重さを
ときにおそれるために
生れてきたではなかったか
私たちは
『石原吉郎詩文集』(講談社・文芸文庫、2005年)より