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〈日は三春に似て永く〉…漱石[2020年10月01日(Thu)]

◆午後からぽかぽか陽気となり、夕刻にはヒグラシの鳴き声まで聞こえ、すだく虫の音がそれに重なる。季節の変わり目の不思議なひととき。

*******

無題  明治43年10月1日  夏目漱石

日似三春永
心随野水空
牀頭花一片
閑落小眠中

日は三春に似て永く
心は野水(やすい)に随って空(むな)
牀頭(しょうとう)花一片
閑に落つ小眠の中(うち)


*「三春」…春三月
*「牀頭」…ねどこのほとり。

   ※詩・語注とも吉川幸次郎『漱石詩注』(岩波新書、1967年)より

◆1910(明治43)年10月に入ってなお修善寺で病臥中の漱石、9月29日の「仰臥人如啞〜」に続く五言絶句である。

日の短くなる季節を迎えたのに春の日差しのようなうららかな一日。
流れ下る川の水音を聞き、それに身を任せる気分の中で、心はおのずから空しくなってゆくようだ。

枕辺に散るのは何の花だろうか。
室内に置かれた花活けの花とも、窓の外、谷川に咲く花の像が、半睡の眼に映じたのだともとれる。
彼我茫々のまどろみである。




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