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八木重吉「空と光」[2020年06月27日(Sat)]

DSCN3735.JPG

ネムノキが花開いた。
梅雨の季節、曇り空を背景にながめることの多い、婉然たる花。

ただし、先日の激しい雨風になぶられて、長いまつげにカールをかけたような花のかんばせ。

DSCN3732.JPG

*******


空と光    八木重吉 

(きざ)まれたる
空よ
光よ


『秋の瞳』所収。
『八木重吉全詩集1』(ちくま文庫、1988年)によった。

◆6月の光が見せるおぼろな景物と対照的に、この詩は梅雨の明けた夏の景だろう。強い日射しが濃い影をくっきりと浮かび上がらせる季節。
空や光を「彫む」という言葉で表すにふさわしい。

詩集『秋の瞳』には、他にも〈宇宙の こころは/彫(きざ)みたい!といふ 衝動にもだへたであらう〉
(「壺のような日」)、のような詩句があり、さらに次のようにはっきりと彫られる木地と「彫る」刃の感触を表現した詩もある。


彫られた 空

彫られた 空のしづけさ
無辺際の ちからづよい その木地に
ひたり! と あてられたる
さやかにも 一刀の跡



一方、その空は、こちらをじっと見つめている瞳でもあるのだった。


空が凝視(み)てゐる

空が凝視(み)てゐる
ああ おほぞらが わたしを みつめてゐる
おそろしく むねおどるかなしい 瞳
ひとみ! ひとみ!
ひろやかな ひとみ、ふかぶかと
かぎりない ひとみのうなばら
ああ、その つよさ
まさびしき さやけさ


これらを読んでゆくと、「彫られた/空」の光は、夏から秋へと陰が傾きを増すにつれて、我が身を余さず透かす光として反照して来るもののようだ。



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