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分散登校[2020年06月08日(Mon)]

DSCN3644チガヤ.JPG
チガヤの穂がまっ白になり、てんでに揺れている。
若い時期の、勢揃いという趣も悪くないが、風に吹かれるまま、それぞれ好きな方を向いている臈長(ろうた)けたさまも自由な感じで悪くない。

*******

◆午前10:30ころ、小学生たちのグループが、交差点の横断歩道を、右からと左からと、行き違うように通って行った。
分散登校&時差登校実施中ならではの光景だ。

◆昼過ぎ、下校する高校生の集団にも出くわした。
糊が利いて折り目がしっかりあるワイシャツ姿の男子高校生。新1年生に違いない。
4月に着るはずだった長袖の白いワイシャツ、例年なら半袖に切り替える6月に入って、ようやく袖を通したのだった。

◆オンライン授業が始まって、これまで不登校がちだった子どもで学びのスイッチが起動したという例がある、という新聞の記事があった。
教室にそろっての一斉授業は、たくさんある学習スタイルのひとつ、という時代になったのかもしれない。
統一規格で矯められることに息苦しさを感じていた子には救済かも知れない。
近代150年の制度疲労から脱する絶好の機会ということでもある。

◆教科の勉強の不足を補うために夏休みを削るという。行事も削る。
やるべき量も追求する目当てもひたすらふくれあがった新しい学習指導要領のために、すでに行事の見直しがなされて、時間割はとうにキツキツのものになっているというのに、これ以上何をどう削るというのだろう。

車のハンドルなどの「遊び」に当たるものをスラック(slack)というらしいが、これが無いと色んなものがたちまち軋んで動かなくなってしまう。
軟骨がすり減った膝の関節のようなものだ。

学校における行事もそうした働きを持っている。

そもそも、教室で何を学んだかよりも、それ以外の場面で体験したことの方が、のちのちまで反芻されて人生に作用し続けるというのは誰も経験していることではないだろうか。

*******


二つの運動会    大橋政人


運動会と言えば
小学一年生
カズトシの初めての運動会
手を、大きく振って
(手を必要以上に大きく振って)
みんなといっしょに
カズトシが遊戯をしているのを見ていたら
なんだか、涙が出てきて出てきて
止まらなくなっちゃってね

私の代わりに百姓を継いだ
十歳上の姉が
そんな昔話をすることがある
もう、そのカズトシも五十歳
運動会が、まだ
村の一大イベントだったころの話だ

私の初めての運動会は
それより、さらに十年も前

みんなが元気に踊っているのに
一人だけ
輪の外にポツンと立っている子がいた
みんなが笑っているので
よく見たら、お前だった
恥ずかしくて涙が出てきたよ

ずいぶん前に亡くなった母から
そんな話を聞いたことがある

覚えているような
いないような
それにしては
恐ろしいほどに高かった空と歓声
実に鮮やかな光景である


大橋政人『朝の言葉』(思潮社、2018年)より


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