アジサイの花[2020年06月07日(Sun)]
アジサイの季節となった。
ガクアジサイもさまざまある。
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花とカボチャ 広部英一
六月になると
アジサイの花が
庭に咲く
六月になると
庭におりて
アジサイの花を
切ってくる
六月になると
牛乳瓶に
アジサイの花をさして
食卓に飾る
六月になると
アジサイの花を
食卓に置いて
甘いかぼちゃの
煮付けをたべる
『広部英一全詩集』(思潮社、2013年)より
◆「六月になると」のリフレインに続く「庭におり〜花を切って…食卓に飾る」。そうした仕草の一つ一つは、日々色合いを変化させる花を愛でるためのもの。
それは目で眺めるという固定された静止画ではない。
今でいうならスマホで日常を記録するような一場面一場面である。
手で触れ重さを受けとめ鼻先に持って行きもする。
ならばその花を食べても差し支えないところ、最後にかぼちゃの煮付けを持って来てその甘きを堪能する。
付きすぎないよう、軽くひねる所は俳味というべきだろう。