〈はじまったんだね 学校が〉[2020年06月01日(Mon)]
学校始動
◆市内の学校がようやく始動したようだ。
朝10時過ぎ、母親と手をつないで帰る1年生らしい子がいた。
連れだって帰る低学年の小学生グループもいくつか。
すると4・5年生ぐらいの子どもたちのグループが反対向き=小学校の方に歩いてきてすれ違った。忘れ物でもして引き返すのかと思ったが、やや早足で足どりは元気だった。
たぶん、分散登校というかたちで、低学年の子たちとは時間をずらして登校するところだったのだろう。コロナ対策下の不思議な登校風景に出くわしたわけだ。
これから学校に向かう彼らの残像を思い浮かべてみると、心なしか前傾姿勢で久しぶりの登校に逸る表情であったように思えた。
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つづり字読本の歌 J・サイフェルト
飯島周:訳
遠い昔の思い出は
誰の胸にもひびくもの
かあさんと行く男の子
はじまったんだね 学校が
なつかしい絵がついていた
あの読本が目に浮かぶ
ああ あのころの美しさ
とうの昔に忘れてた
昔の歌にあったけど
犬はもう麦とび越えず
風も変わらず吹くけれど
梨の実 落とすこともない
ああ あの本で読んだこと
いま そのままによみがえる
時は表紙の上をとび
過ぎた年月数えもせずに
J・サイフェルト詩集『マミンカ(おかあさん)』(恒文社、1989年)より
『マミンカ』(函)。
函、本文中の装画はイジー・トウルンカ(1912-1965)の制作。チェコを代表する絵本作家にしてアニメーション作家である。