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都教委の"君が代"停職6か月処分、東京高裁取消し判決[2020年04月03日(Fri)]

◆不起立教職員への懲戒処分を繰り返してきた東京都教育委員会の職権濫用を戒める判決が先月25日、東京高裁から出された。

永野厚男氏の記事を紹介する。
【4/5追記】『週刊新社会』2020年4月7日号(6面)掲載記事からの転載です。


都教委の"君が代"停職6か月処分
〜根津さんが取消しの逆転勝訴


      永野厚男・教育ジャーナリスト

 2009年3月の卒業式の"君が代"不起立を理由に、東京都教育委員会から懲戒処分のうち、免職に次ぎ重い停職6か月処分にされた、根津公子・河原井純子両元都立特別支援学校教諭が提訴した訴訟で、東京高裁・小川秀樹裁判長は3月25日、2人とも処分を取消す判決を出した。
 不起立での懲戒処分は最高裁が12年1月、戒告は容認しつつ、減給・停職は単に回数ではなく「当該処分を選択することの相当性を基礎付ける具体的事情が認められる場合」に限定した。
 地裁判決はこれを受け、河原井さんの処分は取消した(都教委も控訴せず確定)が、根津さんに対しては学校で作業着として「日の君強制反対」のロゴ入りトレーナーを着ていた等を「具体的事情」とし、処分を取消さなかった。
 だがトレーナー着用は07年度のこと。08年3月不起立の別件訴訟で、根津さん敗訴に既に反映済みなのだ。
 高裁判決は、@停職6か月の次の処分は免職のみゆえ、身分喪失の可能性を意識させ、心理的圧迫の程度は強い、A08年度は勤務時間中トレーナ―着用の事実はない等の理由で、「都教委は裁量権の合理的範囲を逸脱。違法」と判じた。
 損害賠償請求は棄却。だが完全勝訴の07年卒業式判決と合わせ2勝2敗だ。 



根津河原09停6高裁判200325旗出2-A.jpg
裁判所正門前で2度目の逆転勝訴の報告をする根津さんと河原井さん
(撮影・永野厚男)

*****

◆3月の卒業式に続いて新入生を迎える入学式も、COVID-19対策で大幅な簡素化や中止を余儀なくされそうな気配である。
卒業式では呼名も省略したという学校もあったようだ。
また大勢が一同に会することを避けるために教室を会場にして卒業証書授与を行ったところもあった。
例年なら校歌や生徒たちの委員会が決めた歌を歌うのが恒例となっていたところも、断念せざるを得なかった。
ところが、こうした状況でも会場や式次第から日の丸・君が代を省くことはまかりならぬ、とがんじがらめに縛られているのが昨今の教育現場だ。
生徒たちが主役であるべき行事において、日の丸・君が代だけが突出して居座る風景に違和感を覚えた生徒たちは少なくなかっただろう。
「簡素化入学式」においても同じ光景が繰り返されるのであろうか。

◆今が緊急事態だというなら、教職員への呪縛をほどき、状況への柔軟な対応を可能にする協働体制を保障することが必要だ。長期化するウィルスとの戦いにおいて現場が疲弊していてはそのしわ寄せは子どもたち自身を直撃する。



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