マスクでアゴが外れそうだ[2020年04月02日(Thu)]
◆「マスク2枚を全世帯に」とのアベ首相の表明、炎上中との話だが、2日になって、これをそのまま伝えるメディアもあることに、アゴが外れそうになった。
外れたアゴはマスクで覆えない。
例えば下はFNNプライムオンラインの記事でYouTubeに2020/04/01 に公開したものだ。
⇒https://www.youtube.com/watch?v=RAHiGNJ4X8k
アナウンサーの「デスマス」調のまま載せると……
安倍首相は、布製マスクを全ての世帯に2枚ずつ配布すると表明しました。
安倍首相「全国で5,000万余りの世帯全てを対象に、日本郵政の全住所配布のシステムを活用し、1住所あたり2枚ずつ配布することといたします」
対策本部の会合で安倍首相は、自らも着用している布製マスクは、洗濯すれば再利用可能だとしたうえで、1住所あたり2枚ずつ、再来週以降、感染者数の多い都道府県から配布を始めると表明しました。
安倍首相は、「必ずしも十分な量ではなく、洗濯などの不便をおかけするが、国民の不安解消に少しでも資するよう、速やかに取り組みたい」と理解を求めました。
◆番組ディレクターもアナウンサーもどんな顔をしてこの記事をオンエアすることにしたのだろうか?
「やめませんか?こんなの」と言った人が一人ぐらいいただろうに、ゴリ押しする上司がいたんだろうな、と現場に同情してそう思いたいのだが、違うんだろうか?
首相が原稿を読んでいる映像と音声を流している間、きっとスタジオでは爆笑していたんだろうな、などという想像すら浮かんで来て仕方がないのだが。
◆ニュースとして取り上げる自体、噴飯物なのだが、対策会議に居並ぶ閣僚たちもまたそろって謹厳そのものの表情で拝聴している様子であるのを見ると、驚愕を通り越して絶望的になる。
「やれやれ……」とか、「こんなシーンを撮らないでよ」とか、「早く次の案件に行こうよ」などといった気乗り薄な表情が一人ぐらい映っているのじゃないか?と、再生し直して見るが、見あたらない。閣内こぞって「御意にてございます」と思っている風なのである。
◆布製のマスクを配るというアイデアもまた取り巻きの誰かが授けた浅知恵なのだろうけれど、本気でそれが効果的だと考えているらしいこと、そしてこの提案に飛びつく人物が総理の座にいることが空恐ろしくなる。
案の定、ネットでは「費用は100億?」、「いや200億」、「費用対効果を真面目に考えたのか?」、「そもそも布製マスクはウィルス防御能力ゼロらしい」、「受注する会社からキックバックがあるんじゃないか」など、まともな意見から憶測までかまびすしい。
さらには「これを着けると安心できる」という意見も。
こうなると、戦時中、弾除けになるとして千人針に五銭や十銭硬貨を縫い付けて「死線を越えて」や「苦戦を越えて」だから安心、と信じようとしたことと大差ない。
ならばマスクに五千円札や一万円札を添えた方がよっぽど気が利いている。
◆京大の山中伸弥教授がCOVID-19専用サイトを開設・公開している。
⇒https://www.covid19-yamanaka.com/
5つの具体的な提言も発表した。受け入れ体制、検査徹底等、直ちに実行に移すべききことや補償の問題まで、傾聴すべき点が多い真摯な提言だ。
昨夏、研究室に押しかけてiPS関連の予算を削るゾと恫喝したとされる和泉補佐官&大坪審議官は恥じ入るべきだろう。
⇒https://www.covid19-yamanaka.com/cont6/main.html