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まず政府が「機能不全」に[2020年04月01日(Wed)]

◆政府、各戸にマスク2枚ずつ配布、とは4月1日にふさわしい冗句、と片付けては済まされない。

日本医師会が「医療危機的状況宣言」を発表し、日本集中治療医学会も理事長名で声明を出したその日にである。

専門家対策会議も尾身副会長が記者会見を持ったが、そこでも「爆発的な患者増加(オーバーシュート)が起こる前に医療現場が機能不全に陥ると予想されるとして、早急な対応を求めた。」
(4/1デジタル朝日記事「東京や大阪は感染拡大警戒地域」専門家会議が警告 ⇒https://www.asahi.com/articles/ASN416T58N41ULBJ00B.html

◆専門家対策会議の警告は、予測というより、すでに出来しつつある事態への深刻な懸念を表明していると受けとめるべきだろう。
山梨大病院では0歳の女の子が感染して重症であり、医師ら56名が濃厚接触したと伝えられた。
症状と新型コロナとの関係に否定的な見方も伝えられているが、医療現場が一気に機能不全に直面した例となるのではないか。

◆日本集中治療医学会の理事長声明には言葉を呑み込んでしまう次のような指摘がある。

イタリアでは3月31日の時点で感染者105,792人に対して死者約12,428人であり死亡率は実に11.7%と急増しております。一方でドイツでは、感染者約71.808人に対して死者は775人に留まり、死亡率は1.1%です。この違いの主なものは集中治療の体制の違いであると考えます。ICUのベッド数は、ドイツでは人口10万人あたり29〜30床であるのに対し、イタリアは12床程度です。ドイツでは新型コロナウイルス感染症による死亡者のほとんどはICUで亡くなるのに対し、イタリアでは集中治療を受けることなく多くの人々が亡くなっているのが現状です。イタリアは高齢者が多いことも死亡者が多いことの原因と考えられますが、日本ではイタリアよりも高齢化が進んでいるにもかかわらず、人口10万人あたりのICUのベッド数は5床程度です。これはイタリアの半分以下であり、死者数から見たオーバーシュートは非常に早く訪れることが予想されます。
  *下線部、原文は太字による強調

声明はさらに、マンパワーが絶対的不足に陥る恐れを指摘している。深刻な危機感の表明だ。

これら、専門家たちが具体的に指摘する警告を前にして、「マスク2枚配布」は、思考停止に陥った「政府の機能不全」を物語っている。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する日本集中治療医学会理事長声明
https://www.jsicm.org/news/statement200401.html

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