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合理的に説明できない黒川検事長・定年延期問題[2020年02月15日(Sat)]

DSCN2758.JPG
大船駅西口に数本ある玉縄桜が、もう咲き揃っていた。
近くの大船フラワーセンターが生まれ故郷ゆえ、手入れも行き届いているようだ(数キロ北西の湘南台公園では未だ2分咲きほどだった)。

*******

◆東京高検の黒川弘務検事長の定年延長問題、前例のない禁じ手だと、検察サイドからも異論が上がっている。

国家公務員の定年延長制は検察官には適用されないというこれまでの政府見解を「変更した」と言い放って首相はシレッとしているがとんでもない。
勝手に法の解釈を変えていいはずがない。政府見解を変更するに至った経緯や理由を合理的に説明せず(出来ず)、「変更した」と通告して済ますなら法律も憲法も要らない理屈。
国民としてこの状態を黙認し放置しておくのは独裁国家に暮らすことに等しい。

◆国会での質疑も閣僚や官僚による答弁も国民全体に対して説明責任を果たす一環であるから、言い放って終わり、にしてはならないし、「公共放送」NHKも各メディアも「解釈変更」の理由および背景に踏み込んだ報道をしなければその存在意義を失う事態だ。

◆政策決定のプロセスが重要であるのは首脳陣も官僚も同じで、官僚の場合は「公文書管理法」によって事後検証が可能であるように定めがある。

◆2年ほど前、森友・加計問題における政府の意思決定のプロセスが問題になり、公文書のあり方について勉強会があった。
そのときに、講師の三木由希子・情報公開クリアリングハウス理事長から聴いた話を思い出した。
〈公文書管理法によって「意志決定の過程」の文書作成も義務〉となった、という話である。

★モリ・カケ問題と公文書管理[2018年3月17日]記事
https://blog.canpan.info/poepoesongs/archive/800

◆あのときは、【財務省行政文書管理規則】を例に条文を確認したのだったが、他の省庁にも同様の規則が整備されているはず。
たとえば内閣府はどうだろう、と思って調べたら次のサイトから読むことが出来た。

★内閣官房行政文書管理規則について
http://www.cas.go.jp/jp/koukai/index.html

★上記規則自体のURLは下。
http://www.cas.go.jp/jp/koukai/yosiki/kisoku_190401.pdf

この規則で「意思決定に至る過程」というのをキーワードにして条文を検索すると次の条文が最初に見つかる。

第6条 職員は、文書管理者の指示に従い、公文書管理法第4条の規定に基づき、同法第1条の目的の達成に資するため、内閣官房における経緯も含めた意思決定に至る過程並びに内閣官房の事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう、処理に係る事案が軽微なものである場合を除き、文書を作成しなければならない。

◆省庁名が差し替えられている以外は、財務省の「文書管理規則 第9条」とほぼ同じ文言が並ぶ。上位法である「公文書管理法」(2011年4月1日施行)に基づいているのだから当然の話だ。
各省庁とも同様の規則を定め、遺漏なきを期していると信じたいが、果たして実態はどうか?

*各行政機関が有する行政文書管理規則は内閣府の下記サイトに一覧があり、それぞれにアクセスできる。
https://www8.cao.go.jp/chosei/koubun/about/kikan/kanrikisoku_ichiran.html

◆改めて読むと、管理規則にはさまざまな要件が付いていて、恣意的な運用を戒めている。
「文書管理者の指示」とは各省庁で担当責任者を決めておくという定めなのであろうし、一吏員の判断で体裁・書式を勝手に作成したり改変したりしてはならない、という含意であろう。
それは監督責任者および各省庁トップに対しても要請されるはずだ。

「意思決定に至る過程〜事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう」、行政文書を「作成しなければならない」としている。
「合理的に」と明記し、「不合理な」なものを排除していることも当然の話。

公文書管理法(公文書等の管理に関する法律)の第一条をもう一度確認しておく。

第一条 この法律は、国及び独立行政法人等の諸活動や歴史的事実の記録である公文書等が、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るものであることにかんがみ、国民主権の理念にのっとり、公文書等の管理に関する基本的事項を定めること等により、行政文書等の適正な管理、歴史公文書等の適切な保存及び利用等を図り、もって行政が適正かつ効率的に運営されるようにするとともに、国及び独立行政法人等の有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにすることを目的とする。

◆今回の黒川検事長への定年延長という「政府決定」がとんでもないのは、過去の法解釈を否定して「検察」の独立性を奪うからだが、それは、上の公文書管理法も掲げる民主国家にとって大事な価値を無視し否定することにほかならない。
すなわち「健全な民主主義・国民主権の理念・行政の適正な運営」を「現在及び将来の国民」から奪い、破壊することを意味する。

自らの訴追を免れるための勝手な「解釈変更」が官邸を無法地帯にし、アリジゴクのように国会を呑み込み、霞が関全体をも地下の闇へと引きずり込んだ、というほかない。


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