「市民」の一人として[2020年02月06日(Thu)]
◆地元の市長選挙が近い。投票所入場券も送られてきた。
岩崎航『点滴ポール 生き抜く旗印』(ナナロク社、2013年)よりさらに数篇紹介しておく。
失敗したなんて
よく考えもせず言うのではなかったよ
人間として
うつむいてならないことは
あるのだと思う
◆民意が政治に反映されない、という嘆きに対して、民主主義という制度の限界や失敗を指摘する声にうなだれてしまう主権者は少なからずいるだろう。
しかし、制度の不備を改めるために、誰がどのような努力を払って来たか、という話になると、しち面倒な話は勘弁という人が大半だと思う。
だが、上の様な詩句に出会うと、基礎となる石を営々と積み上げて来た人たちに比して、己は脳天気な傍観者に過ぎなかった、と反省しないわけには行かない。
むろん、その反省は、次になすべき行動とセットで具体化されねばならない。
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動かない
指を這わせて
郵便投票
誇りある
「市民」として
◆郵便投票の制度を利用できるのは「要介護5」の人と、総務省のサイトにある。
読むと、さまざまな条件が書いてあるのだが、「郵便等投票証明書」交付を選挙管理委員会に申請することから始まって、本人が手続きを進める必要がある。
当然のことのように思えるが、障がいを持つ人が投票所に赴くことや、票を投じる候補者・政党の名を書くのに困難がある人が自らの主権を行使できる制度のはずであるから、積極的に活用出来る工夫が必要だと思うのだが、どうもそうなっていないのではないかと思える。
端的に言えば、行政の側から障がい者の方に利用の意思を確認するところからスタートすべきなのではないか?という疑問である。
当事者が門をたたくのを待つのでなく、行政側が潜在する主権者の意向を汲みあげるところから始めるべきなのではないか、ということだ。
「要介護5」ではないが、投票できずにいる施設入所者は少なくない。働きかけがあれば投票したいと考えている人たちが埋もれてしまっているのではないか、と思う。
★【総務省:郵便投票制度に関するサイト】
⇒https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/touhyou/yuubin/yuubin01.html
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障がい者は戦争のない
平和の中でのみ
生きていける
だからこそ平和を担う
世界市民となれるはず
◆平和を脅かすものに数層倍敏感な人々、その声に耳傾けるどころか、全く無視し、悪意をもって報いる大人が国会では多数を占める。
せめて足もとの市政や県政ではまともな人物を推していかねば……。