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吉野弘「雪の日に」[2020年01月28日(Tue)]

DSCN0022ホトケノザ.JPG
ホトケノザ。サンガイソウ(三界草)とも。
春の七草の「仏の座」(タビラコ)とは別とのこと。
(2019年2月中旬撮影)

*******

◆箱根は20cmの余も雪が積もったというが、平野部のこの辺りは7度ほどの気温で、雪にはならぬまま明日の昼前には回復に向かう見通し。
ただし、水は冷たく、お湯が出るはずの蛇口に手を差し出しても一向に湯にならない。2,3分流し放しにしてようやくぬるま湯になった。上水道へと取水する相模川がよほど冷たいのだろう。海へと流れ下る水は両岸のみならず海辺をも冷やし続けているはずだ。

*******

◆みまかりし人に、そのふるさとを同じくする詩人の詩を手向けとして捧げる。


雪の日に   吉野弘

雪がはげしく ふりつづける
雪の白さを こらえながら

欺きやすい 雪の白さ
誰もが信じる 雪の白さ
信じられている雪は せつない

どこに 純白な心など あろう
どこに 汚(よご)れぬ雪など あろう

雪がはげしく ふりつづける
うわべの白さで 輝きながら
うわべの白さを こらえながら

雪は 汚れぬものとして
いつまでも白いものとして
空の高みに生まれたのだ
その悲しみを どうふらそう

雪はひとたび ふりはじめると
あとからあとから ふりつづく
雪の汚れを かくすため

純白を 花びらのように かさねていって
あとからあとから かさねていって
雪の汚れを かくすのだ

雪がはげしく ふりつづける
雪はおのれを どうしたら
欺かないで生きられるだろう
それが もはや
みずからの手に負えなくなってしまったかのように
雪ははげしく ふりつづける

雪の上に 雪が
その上から 雪が
たとえようのない 重さで
音もなく かさなってゆく
かさねられてゆく
かさなってゆく かさねられてゆく


*合唱組曲『心の四季』田三郎・作曲)の一つ。
YouTube上に合唱がアップされているが、豊中混声合唱団の定期演奏会(2013年7月6日)の演奏が感動的だ。指揮:西岡茂樹、ピアノ:武知朋子
「雪の日に」は下記動画の4'32"〜9'10"のところに収録されている。
https://www.youtube.com/watch?v=S-LKzdYk980


小池昌代『吉野弘詩集』(岩波文庫、2019年)に拠った。





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