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地上に降り立つことば[2020年01月23日(Thu)]

DSCN0011.JPG


うごき   小池昌代

雨があがったあとの
樹下の路上に
いっせいに小鳥が降り立つのを見た

こころのなかを
同時に涼しく降下するものの気配があり
わたしは
なぜ自分が
この瞬間を
見たのだろうとおもった
怒りのような表情で光っている
固いみちの表面
それを鎮めるような
降りる、という小鳥らのうごきが
そのとき
空から
恩寵ということばを
静かに招くのを
見た


小池昌代詩集『夜明け前十分』(思潮社、2001年)より

◆1連目の全3行、雨上がりに路上にいっせいに降り立った小鳥たちに遭遇したことが簡潔に語られる。
残りの第2連15行は、その時「わたし」の中にスーッと降り立ち、伸び、こころ全体を領して拡がって行ったものの表現だ。
5倍の行数を費やして、〈「わたし」が目撃したもの〉が〈「わたし」に静かに訪れた「恩寵」〉であることを全的に領解するまでを言葉にした。
受けとる私たちもそれを全的に感得することになる。

それは視覚による以上に、小鳥たちの「うごき」がもたらした大気の呼吸によって実感されている。
空気の小さなさざめきが「わたし」に受けとめられ、小鳥たちが降りてきた上方に五感の全てが向けられ、こころのアンテナが受けとめた微弱なメッセージが、「わたしたち」にも聞こえ、見えることばとなった。



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