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日の丸・君が代問題「ILO・ユネスコ勧告」[2020年01月22日(Wed)]

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シロチドリ(と思う)。境川で。

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〈学校に「思想・良心の自由」を実現する会〉の会報〈Peace & Edue ピースあんどエデュ〉24号から、もう一つ、日の丸・君が代問題について書いたものをアップしておく。
月刊『法と民主主義』(日本民主法律家協会)2019年10月号の各論考をふまえたもの(*末尾に執筆者と論考名を掲げる)。

***

日の丸・君が代問題のいま

2019年春にILO・ユネスコ合同委員会(セアート)は、日本政府に対し「国旗国歌強制の是正を求める」勧告を発出した。「日の丸・君が代」強制」に対する是正勧告が国際機関から出されたのは初めて。
文科省や各自治体の教育委員会にこの重要な勧告を理解させ、かつ学校現場に共有してもらう努力が今後必要となる。
『法と民主主義』2019年10月号(日本民主法律家協会)の特集《国旗国歌強制の是正を求める「ILO・ユネスコ勧告」をどう生かすか》によりながら、日の丸・君が代問題の現在を考えたい。

・・・・・

ILO(国際労働機関)は、1966年に国連の政府間会議が採択した「教員の地位に関する勧告」の実現を進めるべくユネスコ(国連教育科学文化機関)とともに翌67年、「教員に関する勧告の適用に関する共同専門委員会=CEARTセアート」を設置した。各国から寄せられる問題をセアートが審議し勧告として国連から各国に働きかけている。

日本からは2014年以降「アイム’89東京教育労働者組合」と大阪の「合同労組仲間ユニオン」が「日の丸・君が代」強制問題の申し立てを行って来た。
セアートはこれを受理してアイム’89と日本政府双方に意見と反論を述べる機会を与えた上で2018年10月にILOとユネスコに対する報告・勧告を採択し、2019年の3月にILOが、4月にユネスコが正式に採択して公表したのである。
勧告は、下記の6項目で、日本政府および教育委員会に対して是正を求めている。

(a)愛国的な式典に関する規則に関して教員団体と対話する機会を設ける。その目的はそのような式典に関する教員の義務について合意することであり、規則は国旗掲揚や国歌斉唱に参加したくない教員にも対応できるものとする。
(b)消極的で混乱をもたらさない不服従の行為に対する懲罰を避ける目的で、懲戒のしくみについて教員団体と対話する機会を設ける。
(c)懲戒審査機関に教員の立場にある者をかかわらせることを検討する。
(d)現職教員研修は、教員の専門的発達を目的とし、懲戒や懲罰の道具として利用しないよう、方針や実践を見直し改める。
(e)障がいを持った子どもや教員、および障がいを持った子どもと関わる者のニーズに照らし、愛国的式典に関する要件を見直す。
(f)上記勧告に関する諸努力についてそのつどセアートに通知すること。


勧告は(a)〜(c)において「国旗掲揚や国歌斉唱に参加したくない教員」の立場に慮り、「懲罰を避ける」ために教員団体と対話せよと言う。「国旗掲揚、国歌斉唱時における強制はやめよ。平穏な不起立に対する懲戒処分は避けよ。」という主旨である。

(a)は国際人権基準における「市民的不服従」を教育労働者に適用したもので重要だ。教師が市民としての権利とともに、その専門性を十全に発揮できる地位と環境が保障されてこそ、子どもたちの学びと成長が実現して行く。子どもたちもまた生涯にわたって市民的不服従が保障されるべきことは同じだ。

(e)に障がいを持つ子どもや教員のニーズに留意を促した意義も大きい。式典が障がい者にも画一的な強制力を及ぼす弊害を受けとめたものと言えよう。

アイムの渡辺厚子氏のレポートによれば、勧告をふまえて9月にアイムと文科省とで交渉を持ったところ、文科省は以下のように回答したという。
@(勧告を)日本語訳はしない。
A関係の地方自治体にのみ英語のまま勧告を伝える。いつとは言えない。
Bセアートは日本の国内法を理解せず勧告を出した。例えば懲戒処分については地方公務員法上教職員団体とは話し合えない。
C地方公共団体へ出すべき勧告を日本政府にむけて出している。地方公共団体で対応してもらいたい。

時あたかも「桜」問題をめぐり官僚たちの詭弁が繰り返されているが、誰のために働くべきか忘れているのは、文科省も同じようだ。私たち市民は足もとの教育委員会に「ILO・ユネスコ勧告」の確認と誠実な履行を求めねばならない。

・・・・・

*上記記事は『法と民主主義』2019年10月号の特集U《国旗国歌強制の是正を求める「ILO・ユネスコ勧告」をどう生かすか》の以下の記事・論考に基づいたものです。
◇澤藤統一郎(編集委員会・『法と民主主義』編集発行人):〈特集に当たって〉 
◇勝野正章(東京大):〈ILO・ユネスコ「教員の地位に関する勧告」の意義とCEARTの役割〉
◇寺中誠(東京経済大):〈初めての「国旗・国歌強制」是正セアート勧告の内容と意義〉
◇前田朗(東京造形大):〈国際人権法をいかに活用するか――CEART勧告とNGOの課題〉
◇渡辺厚子(「日の丸・君が代」勧告実施市民会議準備会議(仮称)/「両親・表現の自由を!」声をあげる市民の会):〈ILO・ユネスコからの勧告をどう活かしていくか〉



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