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「百人中百人」は致命的[2019年11月16日(Sat)]

統計の補足的資料  シンボルスカ


百人にとって

知識を身につけ賢くなるということは
よりよいことに違いない
――五十二人にとっては

それぞれの不安定な歩みは
――その残りの四十八人

援助するための準備というものは
長続きした試しがない
四十九人までは

いつも善良である
なぜなら他にやりようがないので
――四人 いや五人位か

そねむことのない賛嘆の傾向
――十八人

若気の過ち
――プラスマイナス六十人

冗談はさておいて
――四十と四人

いつでもだれかの前で
あるいはなにかに対しておそれて生きている
――七十七人

幸せになる才能あるもの
――最高 二十数人

一人では人畜無害
だが群衆の中では危険人物
――半分以上は確実にそうだ

状況によっては
残酷になる
――これは知らない方がましだ
ざっと概算しても

失敗してみてはじめて賢くなるのは
失敗する前に賢いものより
――ずっと多い

物質以外 なにも受け取ろうとしないものは
――三十人
間違えたくはないのだが

明かりの消えた暗闇の中で
身をかがめ あちこちぶつけて痛い思いするのは
かれこれ八十三人

正義の志士
――かなり多く 三十五人

もしこの特徴を
理解力と結びつけるなら
――三人

品位ある共感を持つもの
九十九人

致命的なのは
――百人中百人であること
この数に今のところ変更なし


つかだ・みちこ編・訳『シンボルスカ詩集』(土曜美術社出版販売、1999年)より


◆善良な人間や、群衆の中に放り込まれると豹変する者など、さまざまなタイプの人間が百人中どれくらいいるか、を列挙している。

〈物質以外 なにも受け取ろうとしないものは
 ――三十人〉

というくだりなど、国政選挙における自民党の絶対得票率に「下駄の雪」公明党を合わせると、ほぼこれくらいの割合だろう、などと連想に誘う。そうした方々が「桜を見る会」にお招きを受けたわけだ。

◆善良な者や高潔な人士の少ないのは当然として、「正義の志士」はというと、三十五人。かなり多い。ただし、その中で理解力を備えてなおかつ「正義の志士」と呼べるのはわずか「三人」と、なかなか辛口の観方だ。残り32人は志士気取り、付和雷同の徒輩ということになるから、正義を振りかざす人には注意が必要だ。

◆「失敗してみてはじめて賢くなるのは/失敗する前に賢いものより/――ずっと多い」というのも辛辣。
失敗しても懲りない真正の愚か者もいるだろうに、と半畳を入れたくなるが、それはへそ曲がりというもので、詩人自身は、失敗して賢くなる人が大半だと、凡人のためにエールを送っているのだろう。

◆最終連、「致命的なのは/――百人中百人であること」とは、皆がみな同じような志向や価値観を持つことへの警告だ。
「強制的に意見を画一化することは、墓場における意見一致を勝ちとることでしかない。」と述べた米最高裁のバーネット判決(1943年)を思い起こさせる。



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