アサリの意気地[2019年05月05日(Sun)]
オニタビラコ
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◆相棒との散歩、橋の手前の歩道にトレイに入ったままのハマグリとアサリが計3パック捨ててあった。
漁夫の利の故事(「戦国策」)なら思わぬもうけものとなる所だが、あいにく賞味期限切れで匂いつつある状態、シギさえ見向きもしなかったのだろう。行楽のバーベキューなどの帰路、持て余して、良心とともに路傍に捨てられたものと推定。
相棒は、そんなのにかかずらわないで先へ行こうとリードをグイグイ引っ張る。
やむなく貝たちは川に流し、プラゴミは帰宅後水洗いして分別に回した。
◆今朝の朝日俳壇に長谷川櫂選で次の句があった――
生涯をかけし浅蜊(あさり)の模様柄 (綾部市)坂根瞳水
ハマグリのツルンとした表面に比し、小さなアサリのハッキリとした線と表面のザラザラした感じが、小さな生き物なりの意気地の表現であることに気づかされた。