相互監視社会にNO!を言うこと[2026年07月17日(Fri)]
◆「国旗の損壊等の処罰に関する法律」、いわゆる国旗損壊罪法が参院本会議でも可決され成立した。安保法制や秘密保護法などと並んで、また悪法の国民包囲の隊列に加わった点で歴史的な日として新たな戦時史に記録されることになる。
国会議員の圧倒的多数が馬の耳と真実はシカとする目玉の持ち主ばかりであることを改めて証明した日でもある。
◆近時の悪法のほとんどは普通の人々とは一見無縁、というイメージが強かっただろう。
ところが今回の法律は、ふつうの人たちがどこで足をすくわれ坂を転げ落ちるか分からない恐ろしさをはらむ点で、かけられる網の果てが見えない。
罰せられるケースをさまざま例示しても、〇と×の境目が全くあいまいだ。「不快に思う」か否か、という、人の感覚をモノサシにしているから、基準など実はあってないようなものだ。「恣意」とは「ほしいまま」の意味だが、まさに取り締まる者や訴える者が思うままに取り締まることや告発することが可能だ。
ちまたに「国旗警察」がいくらでも増殖・跋扈する。また国歌をないがしろにする者にも同様に監視の耳目が向けられることになるだろう。
権力者は笑いが止まるまい。労することなく国民が国民を監視し、警察に突き出す世の中が誕生するからだ。
「戦前と同じになる」と警告を発した人たちは少なくなかったはずだ。現に国会で参考人として意見を述べた人たちの多くが問題を指摘した。しかし誰もがSNSを利用できる現代にあっては、相互監視社会がもたらす害悪は、戦前の比ではない。
だからこそ、押し黙っていることは許されない。



