
イギリス議会のガザをめぐる激論[2025年05月21日(Wed)]

クサフジ。境川の堤をあざやかに彩っている。
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◆今朝のワールド・ニュース、BBC放送を見て驚いた。
イギリス議会で、ガザをめぐって侃々諤々の議論を闘わせていたからだ。
「こうしている間にも何十人もの人命が失われている。」
「(ハマスに拉致された)残る人質の解放を実現させるために何ができるのか?」
――激しい意見のやりとりが続いていた。
討論や弁論術の長い蓄積のある国。また、歴史上、イスラエルという鬼子のような国家を生み出したことにイギリスが他のどの国よりも責任があることは言うまでもない。
しかし顧みれば、日本の国会でこうしたパレスチナ問題のような深刻な事態に対して、本来はできること、すべきことがあるのではないか?
それなのに人道危機に至った国際問題について、国会で取り上げ、議論する習慣がそもそもないのではないか?
――これには即座に反論があるだろう――日本の国会は国内の案件を扱うのが当たり前で、パレスチナ問題を取り上げたところで、当事者でない日本人の意見など、所詮対岸の火事を遠望して臆説を述べるに過ぎないではないか云々……。
だが、果たしてそうか?
少なくともこの東洋の小さな島国が国際社会という大海原へとこぎ出して150年あまり。
日本とイギリスとの関係だけに限れば、それ以上の長い付き合いがある。かの国がなすことに日本として全くコミットしたことがないとは言えまい。