
復活祭停戦⇒バッハ教会カンタータ発願す[2025年04月20日(Sun)]
◆プーチンが復活祭に合わせ、30時間の停戦を宣言したという。逃げ道をいくつも用意しての宣言だから実効性に疑問符が付いていた。案の定ロシア軍の砲撃は続いていたと報じられている。
神にこと寄せた約束を平気で違える指導者ばかりが地上に跋扈して、神さまも呆れているだろう。
◆復活祭なる言葉は聞いたことがあるという程度で、目刺しの頭ほどの信心も無い身ながら、ちょうどいい機会と思い、復活祭の日曜日である本日から、バッハのカンタータを聴いてみようと発願した。
◆バッハには教会カンタータだけで200曲ほどある。
社会人となった1977年に、アルヒーフが出したLP『バッハ大全集』を月賦で買ったものの、バッハ演奏では大御所というべきカール・リヒターの管弦楽曲はよく聴いたものの、宗教曲はおそれ多く、針を落としたことのないレコードが少なくなかった。
そのうえ、よく知られたカンタータ第140番「目ざめよと呼ぶ声あり」や第147番「心と口と行いと生活で」などが入っていないことに気づいてガックリ来た。
1950年代からミュンヘン・バッハ・オーケストラを育て、録音を精力的に進めてきたリヒターではあったが、第140番のリリースは1977年、「大全集」には含まれていなかったのだ。
リヒターは間もなく亡くなった(1981年逝去)ので、念願していたカンタータ全曲の録音が未完に終わったのは残念なことだった。
ただ、幸いにバッハが復活祭以下週ごとに演奏できるように作り上げたカンタータについては録音を遺して置いてくれた。よってリヒターによる演奏だけで教会暦の1年をたどることができるわけである。演奏の多くはCDで聴けるようになった。そればかりか、かのリヒターの演奏をYouTubeで視聴することすらできる。
◆現在ではトン・コープマンや我が国の鈴木雅明による演奏など、実に多彩なバッハ作品の録音を聞くことが可能だ。
ネットの普及によって、歌詞対訳は無論のこと、バッハ作品についての解説や教会音楽のあれこれについて素人にも分かるように書いてくれている海外のサイトも言語の壁は驚異的に低くなった。
人類共有の財産を提供してくださる方々の厚意に感謝するばかりだ。
◆ともあれ復活祭第一日の今日4月20日はJ.S.バッハの以下の3曲を聴いた。
・カンタータ第4番(BWV.[バッハ作品番号]4)『キリストは死の絆につきたまえり』
・カンタータ第31番(BWV.31)『天は笑い、地は歓呼す』
・『復活祭オラトリオ』(BWV.249)