鎌倉市川喜多映画記念館「高峰秀子」展[2024年11月01日(Fri)]
◆10月30日、高校同期の方々9名と「ミニ修学旅行」と銘打って鎌倉散策をした。
当日朝まで雨続きで気を揉んでいたが、昼にカラッと晴れ上がり、集合時間の午後2時には汗ばむほどの陽気になった。
見学先は鎌倉市川喜多映画記念館、同じ敷地にある旧川喜多別邸(旧和辻哲郎邸)、その後扇ガ谷踏切を渡って寿福寺へ、というコース。
◆川喜多映画記念館は小町通りの北端を左に折れた、雪の下2丁目にあり、特別展として「女優から妻へ――生誕100年 高峰秀子という生き方」を開催中だ。
この日は「喜びも悲しみも幾歳月」の上映も行われていたのだが、時間の都合もあり、学芸員の方の懇切な説明をたよりに、展示のみ拝見した。
東和映画を創業して数多くの洋画を日本に紹介した川喜多かしこ・長政夫妻の、内外の映画人との交友を物語る写真に始まり、高峰秀子の著名な作品のポスターやブロマイドがズラリと並ぶ。
高峰から寄贈された台本や夫・松山善三との生活や、しばらく仕事を離れフランスで過ごした頃のプライヴェートの写真、名文家であった彼女の随筆の数々……。
現在も刊行中の文庫も多数ある(手元にも彼女の本が何冊かあるが、女優さんに名随想家が少なくないと改めて思う。台本をじっくり読み込むからだろうか)。
◆映画の原作者である作家たちとの写真もたくさんあった。
※この日のために作ってみた「鎌倉ミニ修学旅行のしおり」には、太宰治の「佳日」を原作とする映画「四つの結婚」(1944年9月公開。青柳信雄監督)の写真を紹介した。
太宰治を中心に、志村喬や山田五十鈴、入江たか子、四女の啓子役で出演した高峰秀子たちが並んで映っているものだ。
『写真集 太宰治の生涯』(毎日新聞社、1968年)より