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吉野弘「雲と空と」[2024年03月22日(Fri)]


雲と空と  吉野弘


奔放な
しかし不安な生たちの
精いっぱいの試みのように
はげしく形を変え
押し合い ひしめきながら
流れる雲たち。

そのかたわらを
どこまでも
はてのない青さで
やさしく つきそってゆく
空。

空の
いつわりのやさしさ。

途方もない大虚無を
永遠のように粧う
空の
いつわりのやさしさ。


『幻・方法』(愛蔵版 日本図書センター、2006年)より


◆上の復刊詩集では、前回の「雲について」の次に載っている。内容的にも対を成すと言って良い。
併せて読むと、「雲について」の分かりにくかった詩句、たとえば結びの「青い空が大きく展(ひら)け/にがい永遠が華やいでいる。」がほぐれて、色が飛び出てくるように思える。

◆そうして、遁走し流れる〈雲〉〈子どもたち〉、そのかたわらや背後に居てやさしくつきそう〈空〉〈母〉を表していると読むことができる。

◆けれど、ここでまた謎に突き当たる。この詩の後半=第三・第四連だ。
やさしくつきそってゆくはずの〈空〉=〈母〉の、「途方もない大虚無を/永遠のように粧う」「いつわりのやさしさ」とは?

そのことを自分で考えなさい、というのか?
本当に「いつわり」なのか、自分で確かめなさい、と、〈雲〉=〈子ども〉に対して問い掛けているのか?





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