
「小さな版画のやりとり」展at茅ヶ崎美術館[2024年02月11日(Sun)]
![240211「小さな版画のやりとり」展[茅ヶ崎武術館]IMG_0001.jpg](/poepoesongs/img/240211E3808CE5B08FE38195E381AAE78988E794BBE381AEE38284E3828AE381A8E3828AE3808DE5B1955BE88C85E383B6E5B48EE6ADA6E8A193E9A4A85DIMG_0001-thumbnail2.jpg)
◆世の中は三連休とのこと。
思いついて茅ヶ崎に出かけた。
市立美術館で木版画の年賀状展があるという。
それと木版による蔵書票のコレクションの展観。
小さな美の世界に見入ってひとときを過ごした。
⇒「ちいさな版画のやりとり 斎藤昌三コレクション」(2/25まで)
★茅ヶ崎市立美術館のサイト
⇒https://www.chigasaki-museum.jp/exhibition/7660/
◆蔵書票はその作者と、依頼主である本の持ち主だけが私的に楽しむもの。
一方、年賀状の木版画は一定数の知人に宛てる作品だが、差し出し人と宛名人との交流の上に存在する点で、やはり二者の間で共有される美の世界である。
その意味で、不特定の鑑賞者を相手にした創作というよりは、親密な場において成立する美、ということになる。
川上澄生や恩地孝四郎といったよく知られた作家に加えて、佐藤米次郎、藤田重幸といった津軽の作家たちにも出会った。
色・デザイン・文字いずれも細かなところまで意匠が凝らされていて見飽きない。
*中で、佐藤米次郎の賀状に「カパカパ人形」という、旧正月の宵に子供が作るというおもちゃの画があった。
実際にやったり見たりしたことはなかったと思うのだが、言葉だけなぜか記憶の底にあった。「カパカパ」を我がメールアドレスなどに用いているのは、単にゴロが面白くて付けただけと自分で思っていたが、ひょっとしてはるか昔の記憶が地霊のように浮かび上がったものかも知れない。