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左川ちか「出発」[2022年08月30日(Tue)]

DSCN0568.JPG


出発   左川ちか

夜の口が開く。森や時計が吐き出される。
太陽は立上がつて青い硝子の路を走る。
街は音楽の一片に自動車やスカァツ(skirt)に切り鋏まれて飾窓の中へ飛び込む。
果物屋は朝を匂はす。
太陽はそこでも青色に数をます。

人々は空に輪を投げる。
太陽等を捕えるために。


島田龍・編『左川ちか全集』(書肆侃侃房、2022年)より

◆上の全集も出てこのところ話題の、早世した詩人左川ちか(1911-1936)。
上の詩は1931年の作。色彩、光、音楽に匂いまで繰り出してスピードがあり、シュールだ。

絵画における古賀晴江(1895-1933)の、ビルの屋上で女性が踊っている『窓外の化粧』(1930年)などの文学における試み、という趣きだ。
同じ時代の空気を呼吸していたということだろう。

◆この詩の軽快さは「開く」「走る」など、動詞の現在形が多用されていることから来る。
そうした言葉が選ばれるのは、ほかの詩でも同じで、詩人自身の「生」が現在進行形であるからだ。



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