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ブコウスキー「ちっちゃな原爆」[2022年06月25日(Sat)]

◆「反撃能力」だの「戦術核」だのとゴタクを並べている政治屋どもに、ブコウスキイの次の詩を――


ちっちゃな原爆  チャールズ・ブコウスキー
                 中上哲夫・訳


おお、おれたちにちっちゃな原爆をくれ
そんなに大きなくて
通りの馬一頭を殺せる程度の
ちっちゃな奴を
だけど通りに馬なんかいやしない

うん、ボウルから花どもを吹き飛ばす程度の奴を
でもボウルには
花なんて
ない

それから
恋人をびっくりさせるような奴を
でもおれには恋人なんて
いない

うん
それから汚いが愛らしい子どものように
バスタブでごしごしこするような
原子爆弾をくれ

(おれの部屋はバスタブつきだ)

ちっちゃな爆弾を
将軍、パグ犬のような鼻と
ピンク色の耳の、
七月
の下着のように臭う

おれがクレージーだと思うか?
おれの考えではあんたもクレージー

そんなわけで
あんたが考えるように――
だれか他の人間が使う前に
おれに送ってくれ



中上哲夫・訳『ブコウスキー詩集 指がちょっと血を流し始めるまでパーカッション楽器のように酔っ払ったピアノを弾け』(新宿書房、1995年)より


◆硝煙と埃と汗の臭いにまみれて最前線にいた兵士が、(陣幕の向こうで)入浴中の将軍殿に直談判している――そんな情景を想像する。

将軍殿の耳元で、もう二行、ささやくように付け加えたい――


イヤホンくらいにちっちゃくて、
耳垢から内臓脂肪まできれいに吹き飛ばしてくれる程度の、ね。



◆この詩の朗読、乾ききったダミ声で、さもなくばBS週刊ニュースでAIが読み上げる、あの淡々とした一本調子の人工音声で。




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