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クラシツキの寓意詩「海と川」[2022年06月16日(Thu)]

◆18世紀のポーランドの詩人にして大司教であったイグナツィ・クラシツキ(1735-1801)の『寓話集』から……


海と川   クラシツキ
           沼野充義・訳

海は自分の果てしない大きさのせいで思い上がり、
流れ込んでくる川たちを馬鹿にしはじめた。
そしてこう言った。「水をこれ以上注ぎ込むことは止めてくれ」
テージョ川が答えた「そうかねえ。君が立派に構えていられるのも
ぼくたちがこうして豊かな大地を刻んで流れて来るからこそ。
もしもぼくが川でなかったら、君も海じゃいられないだろうに」



小原雅俊・編『文学の贈り物 東中欧文学アンソロジー』(未知谷、2000年)より

◆そのまま絵本になりそうな一篇だ。
広大さを鼻にかける海は、大国の驕りに重なる。
一方、紆余屈折を経て海に注ぐ川は、休むことなく大地を潤してきた自負がある。
矜恃を忘れぬ苦労人のように、海に対峙して1ミリも臆することがない。

*地理のことに全く不案内だが、「テージョ川」とはスペインでタホ川、ポルトガルに入ってテージョ川と呼ばれてリスボンで大西洋に注ぐという川のことか。ネットで見る流域の美しさ、河口近くの悠々とした姿が印象的だった。







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