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屈託のない声で[2020年12月24日(Thu)]

銃口    塔和子


本当は
自分の胸に
ピストルが向けられたときだけ
恐怖なのだ
だから
どこかの戦争で
景気がよくなることを
ひそかに希っているやからは
殺人も
  強盗も
    詐欺も
      誘拐も
身に及ばなければ
くったくのない声で
話の種にするだけ
二十世紀末の銃口が
もれなく公平に
自分に向けられているのだということを
いつも
忘れて



『塔和子詩集 不明の花」(海風社、1989年 )より。
2006年改装版に拠った。



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