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〈ガフガフ笑った〉[2020年09月21日(Mon)]

DSCN4386.JPG
ヤナギバルイラソウというものらしい。
川べりに咲いていた。
葉が柳の葉に似ているから「柳葉」なのだろう。

*******



会合  工藤直子

四人あつまった
四人とも 別のこと 考えているのに
四人とも ひとつのことを しゃべった
四人とも ニワトリのような目をして
四人とも ガフガフ笑った
四人とも もう どうでもよかったのに
四人とも 希望のことなど話した
四人とも ほかのこと 知りたがっているのに
四人とも 健康のことなど話した
四人とも かわいそうだなあと思ったが
四人とも そのことは そっとしておいた
四人とも ねむかった
四人とも お腹がすいた
四人とも なんだか一生けんめいだったが
四人とも ちっともそうじゃないふりをした
四人とも びんぼうゆすりなどして
四人とも まだもっと話そうといった


 ★ハルキ文庫『工藤直子詩集』(2002年)より。ただしフリガナは省いた。

◆三人寄れば一人ぐらいは文殊になりすまして、「その手があったか!」と残り二人も賢くなった気分に誘うが、四人集まったらどうなるんだろう。

心の中は見えないから、愛想やフリで時間をつぶしている感じだが、それはそれでまんざらでもなく、思いやりにも欠けちゃいない、と、詩は本音を衝いてけっこう意地悪だ。

ただ、作者も、この四人も他を否定したりしない。
ことばをしゃべるのは彼ら全員に共通だからだ。
だから、誰かを今いるここから弾き出そうとしたりはしない。

これとは逆の、言ってることは他と違っているみたいに装って、本心は、自分以外を目の前から追放しようとたくらんでいるのより数等ましかもしれない。(つい先週の自民党総裁選、当初取りざたされていた候補は四人いたなあ。)

◆同じ四人でも音楽の四人組はこれと違って、むろん「健康のこと」などをオタマジャクシに載せてしゃべったりはしない。
たまに膝を動かしているヴィオラ弾きやヴァイオリン弾きなど居たりするが、あれは体全体で音楽しようとしているのであって、決して貧乏ゆすりということではない。四人が響きあうことで生み出す音楽の豊潤なことがその証拠だ。


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