• もっと見る
« 中村哲医師死去 | Main | 〈あしたへ てくたく〉 »
<< 2024年04月 >>
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
最新記事
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
日別アーカイブ
中村哲さんのことば[2019年12月05日(Thu)]

中村哲さんのことば

New York Times Worldに、中村哲さんの死を悼む次のような言葉があった。

〈彼は私たちに人生を示してくれました。〉


◆17年前の著書『ほんとうのアフガニスタン』において、中村哲さんは次のようにアフガニスタンとそこに生きる人々について語っている。

アフガニスタン、それは光と影です。
光が強ければ影も強いアフガニスタンの風土ですが、人が自然と疎遠でないところでは、自然と人の気質も一体となって張りついている。
したがって「アフガニスタン、それは光と影です」と。

これは私が好む文句です.強烈な陽射しと陰影のコントラストは現地の気風です。ここに来れば、いろんなことに遭遇する。皆が善人というわけじゃない、助けられた人で中に悪いことをするやつもいる。嘘はつく、人は殺す。まあ、そんなものもとっぱずして、やっぱり何かがあるのです。それでも、人間らしい共感できるものがある。そういうものによって、また励まされてきました。

私は日本の若い人たちに、何かアドバイスを、と求められると近頃は必ず、大人たちの言うことを、そのまま信じないように、鵜呑(うの)みにしないように、と答えていますね,あまりにも間違ったアフガン情報の氾濫に少々立腹しているからですが、さらに、私たち年寄りはやがて死んでいく、いなくなります、あとはよろしく、と半ば脅しをかけて締めくくることにしています。

アフガニスタンの山村で出会った、この子供たちに、同じことを言えるだろうか、どうだろうか。彼らが放つ光の束の明るさが私を黙らせます。答えはやはり言葉の中にはないようです。



中村哲ほんとうのアフガニスタンp133_7.jpg
中村哲『ほんとうのアフガニスタン』(光文社、2002年)より

◆上の中村哲さんのことばに続けて収められた子どもたちの写真だ。
写真に添えられた言葉にドキリとしないわけにはいかない――

巡回診療で出会った山間の子どもたち。
この子らに話しかける、自身の言葉をお持ちですか。




この記事のURL
https://blog.canpan.info/poepoesongs/archive/1425
トラックバック
※トラックバックの受付は終了しました
 
コメントする
コメント
検索
検索語句
最新コメント
タグクラウド
プロフィール

岡本清弘さんの画像
https://blog.canpan.info/poepoesongs/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/poepoesongs/index2_0.xml