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理科系の卒業であるが、卒業時、いまの経済危機ほどではなかったと思うが、不況の時代であった。そのため、就職先もバライティに富んでいる。
やはり製造メーカーで働いたものが多いものの、大学教授から、商店の経営者、中小企業の社長、中には、自衛隊の幹部までいるし、海外に出向して定年後も日本に帰っていない者もいる。そして、我々の年代は戦争に直接関わった者はいないが、戦中、戦後にお米が一粒も無い経験も持ってあり、苦労したのに割りに皆元気なのである。しかし、やはり長い間使った機械(体)は部品を修理(手術などの治療)をしている者も多いのも事実であるが予想以上に元気で若く見える者が多い。一寸、大袈裟に言えば日本のたどってきた70年以上の歴史を示している。

よく言われる、特に男の場合、20代では女性、30代ではこどもや家庭、40代では仕事、50代では健康や定年後・・・・を話題にすると言われるが、70代になると健康の話も出るには出るが、過去の色々な経験が話題となり、現在の問題点や改善すべきことが話題になる。更に会が終わり分かれる時に「次も会えるように」という言葉が出てくる。これがあまり喜ばしいことではないがこの年代の同窓会の特徴と言える。

我々が、今元気なのは若い時の質素な生活が寧ろ長寿に大いに寄与しているのだとの意見が大勢を占める。いまの若い人たちは恵まれた環境が当たり前と思ってしまっている。食べ物も嫌いなものがあれば代わりのものが何でもあるので嫌いな物は食べなくても済む。
若い人たちが悪いのではないが、少なくとも現在の恵まれた環境の有難さを知り、感じて、恵まれない人たちも地球上に多くいることをもっと知らされなくてはならないとの意見も良く出る。

若い人たちには煙たがられると思うが、このような話題が出るのが特徴であり、一つの救いでもある。


ベルギーにて
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