2014年03月31日
短期前払費用の消費税の扱い
みなさん、こんにちは、ペンデル税理士法人の福山です。
今日は年度末の最終日です。
色々なことが今日を区切りに終わるとともに、また明日から新しいことが始まりますね。
ご存知の方も多いと思いますが、あの 「笑っていいとも」 も今日が最終回だったようです。
32年間、8054回を数えたとのことですが、長寿番組として2002年の時点で既にギネス記録になり、その記録更新が今日をもって終わったようです。
ただただ、感心するばかりですね。
さて、明日から始まることといえば、「消費税8%」 ですね。
これまで多くの視点から関心が寄せられていた事柄と思います。
そこで今回は、消費税の税率改正関係でよく質問に上がる、「短期前払費用」 の扱いについて記載します。
まず、そもそもの消費税法の短期前払費用(消費税法基本通達11-3-8)の扱いについてですが、
法人税法の短期前払費用(法人税法基本通達2-2-14)により処理している場合には、これと同様に、支出した日に課税仕入れを行ったものとする取扱いです。
ただ、今回の税率改正により、向こう1年分の経費をまとめて支払っている場合は、実際に役務提供を受ける時期により、5%と8%対象の取引が含まれるため、課税仕入れの扱いについて悩むことも多いと思います。
以下にこの通達の扱いを受ける場合と、受けない場合の課税仕入れの額について整理します。
<課税仕入れの額>
【H26.3/31期】 【H27.3/31期】
A:受ける 支払総額の5% 支払総額のうち4月以降分の3%(8%-5%)
B:受けない 3月分までの支払額の5% 4月以降分の支払額の8%
上記文言だけではわかりづらいと思いますので、以下に事例を設け、具体的な課税仕入れの額と、仕訳処理(税抜経理)について記載します。
(事例) H26.3/20に以下の家賃1年分を支払った(3月決算法人)
H26.3月分 257,250円(消費税5% 12,250円含む)※税抜き 245,000円
H26.4〜H27.2月分 2,910,600円(消費税8% 215,600円含む)※税抜き 2,695,000円
支払総額 3,167,850円(消費税計 227,850円含む)※税5%相当150,850円
A:受ける
【H26.3/31期】
@仕訳処理 地代家賃 /現金預金 3,017,000円(※1)
仮払消費税 /現金預金 150,850円
(※1) 3,167,850円 − 150,850円
A課税仕入れの額 150,850円
【H27.3/31期】
@仕訳処理 地代家賃 2,695,000円 /地代家賃 2,772,000円(※2)
仮払消費税215,600円 /仮払消費税 138,600円(※3)
(※2) 3,017,000円 − 245,000円
(※3) 2,772,000円 × 5%
A課税仕入れの額 77,000円
B:受けない
【H26.3/31期】
@仕訳処理 地代家賃 /現金預金 245,000円
仮払消費税 /現金預金 12,250円
前払費用 /現金預金 2,910,600円
A課税仕入れの額 12,250円
【H27.3/31期】
@仕訳処理 地代家賃 /前払費用 2,695,000円
仮払消費税 /前払費用 215,600円
A課税仕入れの額 215,600円
上記のとおり、通達の取扱いを受ける場合(A)には、処理が少し複雑になります。
いずれのケースでも課税仕入れの額の合計額は227,850円で同額ですが、課税仕入れできる時期が異なりますので、通達の適用の可否と合わせご検討ください。
2014年03月28日
収支計算書
みなさんこんにちは、ペンデル税理士法人の福山です。
今日は天気も良く、気温も上がりましたので、桜の開花も進んだようですね。
まさに春本番といったところでしょうか。
3月もあと僅かですが、
4月に入ると、決算処理や事業報告書の作成、そして監事監査、理事会、総会・評議員会対応と業務が目白押しですね。
加えて、多くの法人は、定期提出書類の作成・提出も控え、何かと慌ただしい時期かと思います。
季節の変わり目で朝晩の気温差も大きく、体調を崩し易い時期でもありますが、自己管理をしっかりし万全な体調で決算に望みたいですね。
さて今回のテーマですが、収支計算書について記載したいと思います。
収支計算書の作成は、皆様もご存知のとおり、平成20年会計基準では求められていません。
また、定款上も、作成する財務諸表としては規定されていない法人がほとんどと思います。
しかし、これまで作成していて馴染みがある、あるいは、役員から収支計算書でないと困る(わからない)などの理由から、「とりあえず作成」 されている法人も少なくないのではないでしょうか。
実際、作成の必要性に関する質問は、相談会の参加者やクライアントからよく受けます。
また、作成している法人には、知らずに必要のない業務を行っていた、なんてことにならないないよう、こちらから作成理由を確認するようにしています。
経理サイドとしては、収支計算書の作成は少なからず手間になりますし、しかも作成理由がよくわからないとなると、業務に対する精神的負担はなおさら大きくなりますよね。
では、どのような場合に収支計算書を作成した方がいいのか、についてですが、以下に作成が必要と思われるケースを示しますのでご参考ください。
(1)内部管理の観点
固定資産の取得や特定預金の積立・取崩の取引が発生するなど、
正味財産増減計算書だけでは法人内部の資金管理が困難な場合
(2)外部への報告等の観点
補助・助成団体、委託者から、申請時又は実績報告時に提出が求められる場合
したがって、固定資産の取得や特定預金の増減がほとんど発生しないなど、法人内部の資金管理上の必要性がなく、補助金の実績報告時等に提出が求められない場合や、そもそも補助金等を受給していない場合には、作成する必要はないものと思います。
なお、上記に該当しないものの、役員からの馴染みがあるから、といった理由で作成している場合には、「移行期間」 を設けるのも対応の一つと思います。
初年度は暫定的に作成し、翌年度からは作成しない、という対応の仕方です。
初年度の作成時に、収支計算書と正味財産増減計算書の作成目的の違いと関連性を説明するとともに、法人においては、数値的な違いがなく作成の必要性もない(少ない)ことを説明すれば、翌年度以降、作成しないことについての理解も得られ易いものと思います。
「とりあえず作成」 されている法人の方がいらっしゃいましたら、一度ご検討されてはいかがでしょうか。