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2014年02月28日

配賦基準は変更できる!?


 こんにちは、ペンデル税理士法人の福山です。

 1月の有効求人倍率が1.04倍と、6年5ヶ月ぶりの高水準になったようですね。

 有効求人倍率は、求職者数と求人数を比率で示したもので、倍率が1倍を超える場合は、求人数の方が多く、逆に1倍を切る場合は求職者の方が多い状況にあり、景気動向をみる指標として使われています。
 消費増税を目前に控え、景気回復の腰折れ懸念も少なからず出ていますが、良い流れで乗り切れるといいですね。
  
 さて、2月も今日で終わりで、3月決算の法人は年度末まで残り1月になりました。
 公益法人は財務三基準、移行法人は支出計画の遂行状況を見据えながら、最終決算額のシミュレーションを行っていることと思います。

 この財務三基準のクリア等においては、事業費の執行状況がポイントになりますが、その中でも、ほぼ全ての法人に関係し、かつ、大きなカギを握っているのが、 「共通経費の配賦基準」 と、 「経費の帰属先」 です。
 
 そこで今回は、既に申請書類として提出した配賦基準は変更できるか、また、経費の帰属先は見直せるか、について記載していきたいと思います。

 法人会計を含む各事業の共通経費は、役・職員の従事割合や、対象経費の使用割合を基に、配賦されていると思いますが、新法人移行後に、相談対応した法人の正味財産増減計算書を見ると、法人会計の管理費が相対的に過大では? と思うことが少なからずあります。

 相談会のなかで、実際に、従事割合の算出状況や、管理費の計上項目について話しを聞くと、公益事業費として整理できるものが含まれるケースほとんどです。

 その理由について整理すると、以下の3つに集約されると思います。
 

1.事業費・管理費についての勘違い

 「 組織の管理部門に関する経費 = 管理費 」 と誤って捉えているケースがあります。
 ガイドラインT-7(1)にあるとおり、管理部門で発生する、経費(人件費、家賃、光熱水費等)も実態に応じて事業費に算入可能です。
 
 なお、会計基準上の事業費の定義も、16年基準では、「事業の目的のために直接要する費用」 とされていましたが、20年基準では、「事業の目的のために要する費用」 というように、「直接」 という表現が抜け、事業に間接的に要する経費も、事業費の範囲に加わったことがわかります。


2.移行申請時の時間的制約
 
 「 4月1日に移行登記するには、次の審査会でOKがでないと間に合わない。よって、追加説明が求められるものは排除しよう 」 というようなことがあります。

 例えば、弁護士や税理士等の顧問報酬などについて、事業との関連性から事業費計上したものの、追加説明が求められた時点で、進捗を進めるため、全額を管理費にしてしまうケースがあります。

 このような場合も、事業との関わりについて整理し、配賦基準を検討することで、合理的な額を事業費として整理することが可能と思います。


3.行政庁の根拠なき指導

  「 他団体への会費は管理費 」 というように、根拠なく指導されてしまうケースがあります。

 この例では、入会する他団体の活動が、法人の公益事業に合目的であり、かつ、入会を通じ得られる情報等が、公益事業の活動に寄与するものであることを説明しても、まったく聞き入れられず、管理費として整理せざるを得ないケースです。

 この場合においては、申請後の定期提出書類の提出を通じ、行政庁へ説明し続けるほかないと思います。

 
 上記3のように、行政庁によっては難しい事態も考えられます(※)が、本来的には、ガイドラインに従い客観的な根拠が示せれば、配賦基準や帰属事業の変更は問題ないと考えていいでしょう。
(※)FAQT-9-5のとおり、行政庁間での判断の違いがあってはならないと思いますが

 前述の理由のほか、事業規模の拡大・縮小や、人の異動など、申請書類の記載時点と状況が変わっていることもあると思いますので、今一度、配賦基準の妥当性について検討されたらいかがでしょうか。

 


 
 
posted by 福山 at 10:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 会計

2014年02月27日

予算の流用・補正

 
 こんにちは、ペンデル税理士法人の福山です。
 
 前回、予算作成のポイントについて記載しましたが、今回は、予算の流用・補正と予備費に関して整理していきたいと思います。

 事業計画の変更に限らず、「執行超過」つまり、当初の予算額を超える費用計上が見込まれる場合には、予算の流用・補正について検討することになります。

 前回も触れましたが、新会計基準上、予算に関する記載はないため、流用・補正はもちろん予備費についての取扱いもありません。よって、あくまでも法人内部の決めごと(経理規程等)によって補正するか否かを検討することになります。

 では、予算の流用等についてどのように整理したらいいでしょうか。
 以下に取扱いの例を示しますのでご参考ください。


1.科目間の流用

 科目間の流用といっても、無制限に流用を認めては何のための予算かわからなくなります。

 また、事業目的と管理目的の費用の相互流用を認めることの是非は、認定基準の公益目的事業比率や、認可基準の公益目的支出計画を見据え予算が作成されていることを考慮すれば、適当な取扱いとはいえません。

 よって、これらを踏まえ弾力的な取扱いを示すと以下のようになります。

 @内容: 会計区分内かつ大科目の枠内で中科目(※)の間での流用を認める

 A事例: 公益目的事業会計区分において、修繕費から減価償却費へ流用

               <当初予算>  <増減>  <流用後予算>
  (事業費)
    減価償却費       100       10        110
    修繕費           60     △10         50

 B手続き: 会長・理事長承認、理事会(及び総会・評議員会)報告


2.予備費の使用

 予測し得なかった事態により上記1の科目間流用で対応できない場合には、予備費の使用について検討することになります。

 ただ、この予備費については、前述の通り新会計基準において用意されていないため、予算科目として設定するか否かについては、法人の必要性に応じ検討することになります。

 設定する場合の取扱いは以下のようになります。

 @内容: 支出予算を補うため予備費の充当(使用)を認める

 A事例: 突発の修繕に予備費を充当

              <当初予算>  <増減>   <充当後予算>
   (事業費)
      修繕費       60        100        160
      ・ ・ ・
    予備費        500       △100        400   

 B手続き: 会長・理事長承認、理事会(及び総会・評議員会)報告


3.予算の補正

 上記1、2の流用等で対応できない場合には、予算の補正を検討することになります。

 定款上、「予算を変更する場合には理事会(及び総会・評議員会)の承認を得る」 と規定されている法人が多いと思いますので、補正手続きはこれによることになります。取扱いは以下のようになります。
 
 @内容: 支出予算を補うため補正予算を組む
 
 A事例: 突発の修繕のため予算を補正

               <当初予算>   <増減>   <補正後後予算>
   (事業費)
     修繕費         60         700          760
  
 B手続き: 理事会(及び総会・評議員会)承認


 検討の流れは、上記1から順に検討いただければ良いと思います。

 つまり、機関承認された予算額の総枠内での対応になる、流用・予備費の使用(予備費設置する場合)による対応をまず検討し、これでも対応しきれない場合に補正予算を組む、という流れです。

タグ:予算
posted by 福山 at 11:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 会計