こんにちは、ペンデル税理士法人の福山です。
前回、予算作成のポイントについて記載しましたが、今回は、予算の流用・補正と予備費に関して整理していきたいと思います。
事業計画の変更に限らず、「執行超過」つまり、当初の予算額を超える費用計上が見込まれる場合には、予算の流用・補正について検討することになります。
前回も触れましたが、新会計基準上、予算に関する記載はないため、流用・補正はもちろん予備費についての取扱いもありません。よって、あくまでも法人内部の決めごと(経理規程等)によって補正するか否かを検討することになります。
では、予算の流用等についてどのように整理したらいいでしょうか。
以下に取扱いの例を示しますのでご参考ください。
1.科目間の流用
科目間の流用といっても、無制限に流用を認めては何のための予算かわからなくなります。
また、事業目的と管理目的の費用の相互流用を認めることの是非は、認定基準の公益目的事業比率や、認可基準の公益目的支出計画を見据え予算が作成されていることを考慮すれば、適当な取扱いとはいえません。
よって、これらを踏まえ弾力的な取扱いを示すと以下のようになります。
@内容: 会計区分内かつ大科目の枠内で中科目(※)の間での流用を認める
A事例: 公益目的事業会計区分において、修繕費から減価償却費へ流用
<当初予算> <増減> <流用後予算>
(事業費)
減価償却費 100 10 110
修繕費 60 △10 50
B手続き: 会長・理事長承認、理事会(及び総会・評議員会)報告
2.予備費の使用
予測し得なかった事態により上記1の科目間流用で対応できない場合には、予備費の使用について検討することになります。
ただ、この予備費については、前述の通り新会計基準において用意されていないため、予算科目として設定するか否かについては、法人の必要性に応じ検討することになります。
設定する場合の取扱いは以下のようになります。
@内容: 支出予算を補うため予備費の充当(使用)を認める
A事例: 突発の修繕に予備費を充当
<当初予算> <増減> <充当後予算>
(事業費)
修繕費 60 100 160
・ ・ ・
予備費 500 △100 400
B手続き: 会長・理事長承認、理事会(及び総会・評議員会)報告
3.予算の補正
上記1、2の流用等で対応できない場合には、予算の補正を検討することになります。
定款上、「予算を変更する場合には理事会(及び総会・評議員会)の承認を得る」 と規定されている法人が多いと思いますので、補正手続きはこれによることになります。取扱いは以下のようになります。
@内容: 支出予算を補うため補正予算を組む
A事例: 突発の修繕のため予算を補正
<当初予算> <増減> <補正後後予算>
(事業費)
修繕費 60 700 760
B手続き: 理事会(及び総会・評議員会)承認
検討の流れは、上記1から順に検討いただければ良いと思います。
つまり、機関承認された予算額の総枠内での対応になる、流用・予備費の使用(予備費設置する場合)による対応をまず検討し、これでも対応しきれない場合に補正予算を組む、という流れです。
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