2014年10月29日
内部統制で担当者を守る
皆さんこんにちは、ペンデル税理士法人の福山です。
今月もあと3日で終わりで、消費増税の判断時期とされる12月も近づいてきました。
増税の是非に関する議論が、連日飛び交っていますが、
中長期的な視点を重視した賛成論が、優勢といった状況でしょうか。
さて今回は、経理の内部統制について、記載したいと思います。
2週間ほど前に、内閣府のHPに「事例から学ぶ財産管理」と題して、
3つの横領事件をもとに、内部統制に関する情報が掲載されていました。
(以下、内閣府HP「事例から学ぶ財産管理」リンク先)
https://www.koeki-info.go.jp/pictis_portal/other/pdf/jire_zaisan_kanri.pdf
紹介されていた3つのケースの内容をまとめると、次のとおりです。
@横領額 : 数千万円〜1億円以上
A横領期間: 1年半〜10年超
B原因 : 管理責任者の機能不全
いずれの事例も、一度きりではなく、繰り返しかつ長期間にわたる横領ですが、
管理責任者の残高確認という、ごく当たり前のことがなされていれば、
ここまで大きな事件にはならなかったものと思います。
私が知っているケースでは、
それまでしっかりと経理業務をこなしていた担当者が、
たまたま、自身の誤りに気づかず経理書類をチェックに回したところ、そのまま承認され、
このことがきっかけで、横領に手を染めてしまった、というケースがありました。
つまり、
まともな担当者がいても、管理機能が働かなければ、不正の発生余地があるということです。
残高確認を怠った理由に、
「担当者を信頼していた」 というケースが、内閣府の事例を含めよくありますが、
信頼の有無ではなく、
担当者は、担当者としての業務をしっかりとこなし、
役員は管理者として、残高をはじめ内部統制体制の確認を行い、責務を果たす、
このことなしには、健全な法人運営など行えません。
もし、任せっきりになっているようなケースがありましたら、
役員、法人組織、そして担当者を守る意味でも、
内部統制の在り方を見直されることを、強くお勧めいたします。
2014年07月15日
公益法人の認定取消
内閣府は7月1日、
(公社)全日本テコンドー協会からの公益認定の取消の申請にもとづき、
同協会の認定の取消を行ったようです。
これは、認定法第29条1項に基づくもので、
協会内部の機関承認を経て取消申請がなされ、
これを受けた内閣府が、法に従い取消を行ったというものです。
詳しくは、以下リンク先をご確認ください。
(内閣府公益法人インフォメーションHP)
https://www.koeki-info.go.jp/other/pdf/20140701_kankoku.pdf
「取消」というと一般的には、許認可等の権限者から、
それを与えられた団体に対し行われるものというイメージがありますが、
今回はその逆のパターンだったということになります。
(最終的に取消すのは内閣府のため、その意味においては「一般的」でもあります)
今回のケースでは、
取消の申請以前に内閣府から2度にわたり勧告を受けていたものの、
同協会はこれに応じないまま取消の申請をしたとのことでした。
なお、取消申請前に行われた勧告内容は以下のとおりです。
【問題点】 【勧告】
H25.12/10 社員議決権を理事会決議で制約 ⇒ 一般法人法の順守
H26. 4/16 助成金不正受給・簿外資産 ⇒ 経理体制の整備等
上記内容を前提とすると、
やはり協会側に「公器」としての意識が低かったという点に尽きるのだと思います。
勿論、
公益法人を志向し認定を受けたものの、時代の変遷によって組織の方向性を見直し、
その結果として一般法人化するというのも受容されるべき選択肢と思います。
しかし、
新公益法人のスタートから、僅か2年余りでの取消しということを考えると、
少なくとも協会内での合意形成が充分ではなかったものと推測されます。
本来であれば、移行申請に向けた取り組みの中で、
制度改革の趣旨・枠組み・内容を正しく把握するとともに、
組織の現状把握を行ったうえで、今後の組織の在り方から再検討し、
その形態として、公益・一般のどちらが適当か、
このような過程を、
たとえ時間がかかっても組織全体で合意形成しながら進めることが、
組織のミッションを達成するうえでも欠かせないのだと思います。
私どもペンデル・公益活動支援部では、
引き続き、会計顧問や公益制度のレクチャーと同様、
組織の合意形成を図るためのサポートにも重点を置き取り組んでいきます。