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工賃向上をめざす農福経営実践」序章 B 3.農福連携を始める前に取り組むこと [2025年05月12日(Mon)]
「工賃向上をめざす農福経営実践」序章 B

3.農福連携を始める前に取り組むこと
 農福連携が先走りして、どのように就労支援を進めて行くのかが整理されていないことが多いように感じます。経営理念・支援方針を明確にしてどうしたサービスをしていくのか、何を伴走していくのかといったことがバラバラであり、議論されずに栽培法(自然栽培、無農薬等)を前面に出し過ぎるので頓挫している現場が多いように見受けます。もっと事前の準備があったらよい実践ができるのにと思ったりします。
1) 就労支援事業で農業に取りくむ計画の合意形成
これまで就労支援事業で農業を取り入れた事業計画をつくってきました。しかし、継続していく困難な面も多く感じました。計画で農業に取りくむ意義を理解してもらいながら、合意形成をつくっていくことが大切です。
農業は種を撒き育てることから始めるので誰にも出来そうですが、天候で雨や雪、暑い日などとても厳しい条件があります。また、トイレを設置されているかなども検討する必要があります。こうした課題一つ一つをクリアーした合意形成が職場のなかでしていくことです。スタッフが理解したうえで農福連携を始めないと不平不満が溜まって最終的には事業を断念せざる負えないことになります。
2) 孤軍奮闘の決意
 私の場合、収支向上の事業企画として果樹栽培を計画して取り組みましたが、5年間ほどは孤軍奮闘で取組み、事業企画が成功しました。ナシ栽培は地域特産で収益が大きいのは魅力でしたが、雨にも風にも負けず、休日、早朝と時間を掛けて打ち込みました。そこまで福祉職員がしなければならないのかとも言われましたが、福祉だから、障がいのある人たちの世話が大変だからと言いわけして農業が疎かになるのか嫌でした。今では認定農業者として果樹では大規模に取り組み、収益アップで工賃向上に結び着くようになりました。
 孤軍奮闘でやり抜く決意でやったからこそ今があるのですから、塩を撒かれてもやり抜く決意が大切です。
3) まずは慣行栽培で農業技術、収益を上げる
 就労支援事業で農業に参入したが儲からない、売れない、誰も取り組まないと質問されることがあります。要はやり方、仕組みつくり、こだわりを捨てることかなと思います。収益を上げるためにどうすればいいのかを探求することで自ずから答えがあるのではないでしょうか。
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工賃向上をめざす農福経営実践」序章 A 2.就労支援事業を計画、立案、着手する [2025年05月10日(Sat)]
「工賃向上をめざす農福経営実践」序章 A

2.就労支援事業を計画、立案、着手する

 前職で障がい者事業所設置業務を担ったことが、今事業を進めていく上で大きな経験になっています。知的障害者福祉工場(現就労継続支援A事業)と通所授産施設(現就労継続支援B型)就労支援事業所や通勤寮、デイサービスセンターなどの生活介護事業所建設を進めてきました。特別支援学校PTAの皆さんが卒業後の進路、働く、活動する場を設置要望が出され何もないところからスタートして通勤寮、福祉工場、通所授産、デイサービス等を定員満杯にして次の担当者に引継ぎしました。
 就労支援事業として農業(稲作、花卉、野菜など)は普通の農業者以上のとても事業化が容易な分野でした。当時は国庫補助事業で近代化設備資金がりましたので就労支援事業では1事業所15,000千円でしたので福祉工場、通所授産で50,000千円の設備事業総額では30,000千円が国庫補助事業で賄えました。30年前の国庫補助事業ではかなりの充実した設備ができたもので、手厚い国庫補助事業でした。
 就労支援事業で福祉工場(A型)、通所授産(B型)の事業計画を立案する際には最初に福祉工場(A型)の方の働く方の給料設定からスタートして当時、一人最賃642円として1か月1,500千円、1年18,500千円を基本とした立案、福祉工場(A型)は年間製造原価を出して収益を出せるような事業に着手しました。その中で農業は収益がとても読み易い事業で米つくり30,000千円を出そうとすればそれに沿った栽培、販売計画をしていくだけで良かったので農家出身の私として組み立てが楽でした。
 事業の計画立案には必ずゴールを決めておくこと、そこから逆算していけばおのずからら何を準備、計画していくかの解答が出るものです。働く場を担う者としては常に逆算してゴールを決めていましたのでそれが当たり前でした。今、農福連携に踏み出す方のお話を聴いていますと、ゴール、計画も明確ではなく設備もないなかで始めようとしている方が多いように感じます。
農福連携を就労支援事業で取組む計画、立案をもっと楽しみながら着手できるようになりたいものです。
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私にとっての工賃向上の取り組み [2025年05月05日(Mon)]
「工賃向上をめざす農福経営実践」序章

1.私にとっての工賃向上の取り組み
 就労支援事業で働くことを基本とした実践で工賃向上は最終ゴールの一つと考えています。障がいのある人たちの一人一人の働く可能性や存在、事業所として利用者を支援していくことが工賃向上につなげていまます。
そして、障がいのある人を支援する、支援の技法、療育の形として工賃向上を掲げていますが、決して叱咤激励や作業を頑張ることを鼓舞しているわけではないのです。
1) 一人一人が出来る作業、参加したい作業、収入を得る作業、働くことを大切しています。できないことをできるようにすることが支援ではないように感じています。
2) よくB型を「障がい者の居場所」として捉えている方がいますが、居場所ではなく「働く場」のです。捉え方が違うとすべての方向つけ、支援のやり方がかわってしまいます。
3) 「障がい者はできない」を前提にとらえるのではなく、何かできるのか、どんな形でかかわっていただけかを考えるだけで大部変化してきます。

2.楽しく農業を進める準備をすること
農福連携を始めるにあって、トイレはどうするか、熱中症対策はどうしたらイイのかとよく質問されますが、そうしたことを準備して、用意して始めることを基本していくことが必要です。
また、収益で10aあたりどれだけ収益を上げて工賃にしていくのかのち密な計画も必要です。福祉関係者が始める農福連携は栽培法だけが前にでて障がいのある人たちのことがなおざりになり楽しく農業を始める準備でできていないことが多いようです。

3.工賃向上ができる農業に取りくもう
 農福連携を始める方が農業では儲からないと言われていました。果たしてそうでしょうか。一生懸命に農業を障がいのある人たちと取り組んでいるのですが、儲かるようにしていない。少しでも収益がでる農業にしていないように感じます。

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工賃向上をめざす農福経営実践 [2025年05月01日(Thu)]
 今度「工賃向上をめざす農福経営実践」とのテーマで説明をしたいと思っています。
1.私にとっての工賃向上の取り組み
 就労支援事業で働くことを基本とした実践をしていますので、工賃向上は最終ゴールの一つと考えています。よくそんなに頑張らなくてもイイのではないかと言われるかともいますが、一人一人の働く可能性や存在、事業所として利用者を支援していくことが工賃向上に繋がるのではないでしょうか。障がいのある人を支援する、支援の技法、療育の形として工賃向上を持っています。
2.就労支援事業を計画、立案、着手する
 前職では親の会、特別支援学校のPTAから卒業後の進路、働く場が欲しいと法人に訴えがあり、それぞれの地域、校区で通所授産施設(今のB型)や福祉工場(今のA型)を設置してきました。何もないところで事業を立案、利用者の給料をどれだけ出すかを想定して事業に着手していきました。大変な作業でしたが、地域協力、反対など悲喜こもごもでしたが、そこから学ぶことが沢山ありました。
3.農福連携を始める前に取り組むこと
 農福連携が先走りして、どのように就労支援を進めて行くのかが整理されていないことが多いように感じます。経営理念・支援方針を明確にしてどうしたサービスをしていくのか、何を伴走していくのかといったことがバラバラであり、議論されずに栽培法(自然栽培、無農薬等)を前面に出し過ぎるので頓挫している現場が多いように見受けます。もっと事前の準備があったらよい実践ができるのにと思ったりします。
4.農業のもつ魅力、可能性
 準備もないままに農福連携を始めるので農業の大変さだけが表、全面にでてしまっているようです。事前の準備とはなんでしょうか。私にとっては農業は宝の山としか思えないのでそのことを言うと不思議がられます。
5.地域と共に歩む農福経営実践
 農地は個人の所有ですが、地域の替え替えのない財産でもあります。地域農業の振興、発展、貢献が農福連携を始めるスタートでもある思っています。

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農福連携を推進する基盤をつくる [2025年04月28日(Mon)]
 農福連携がよくマスコミにも取り上げられいます。就労支援事業所が利用者の皆さんで畑を耕し野菜をるだけが農福連携ではないように思います。私たちは障がいのある人たちが農業で就業をめざして取り組みました。一つは高齢化、耕作放棄地が増大するなかで地域農業、地域特産の担い手になることで始めました。当初は40aのナシ園を継承、3年後には1.7ha、5年後には2.3haになり収穫販売量も増え、工賃向上では5年で一人月平均3万円を越えました。
 現員10名で始めましたが6年目で利用登録者25人を越え、多くの方が利用するようになり、多様な働き手が集まりました。皆が働きたいと思っているのですが、それをうまく表現できない方もいました。2時間働き、暫く休み、あと2時間働く方、おしゃべりばかりする方、欠勤が多い方、でも多くの方は黙々と取り組んでくれました。𠮟咤激励よりも黙々と取りくんでくれる方がリーダーになり皆を引っ張っていっている形でした。
 面白いもので、農業はその人ができることを組み立てていくとすべてが出来てしまいます。トラクターを運転する人、草むしりしかできない方も事業所では差別はしないのです。だだし給与工賃の差はありますのでそのことは事前に説明をしています。お互いにできることを皆で協力しながらやっていくことを基本にしています。うまい言葉はわからないのですが、農福連携の療育機能が必要で継続的な農福連携の礎になっています。
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メンバー一人月平均工賃6万円、その誇り [2025年04月12日(Sat)]
 就労支援で農業に特化した事業に取り組んでいると、事業に取り組んだ形として栽培した農産物の販売があります。製品・商品としての販売が最終出口でもあり、地域の特産を継承していくことの大切さを感じています。
 ナシは25年、ブドウは15年取り組んでいますが、気候変動で高温障害、カラス等の鳥獣害など色々あります。いつも、来年は良いことがあると思いながら乗り切ってきました。これもメンバー、スタッフが活き活きと働いてもらえるお陰と感謝しています。
 農業はとても地味な仕事ですが、メンバーの状態やスタッフのコンデションも考慮しながらより良い事業、月平均工賃一人6万円を越えたことが誇りです。その誇りが自信となって次のステップに踏み出すことができているのかもしれません。
 
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農福連携でメンバー月平均工賃給与8万円をめざす [2025年04月05日(Sat)]
 農業で栽培と販売に特化して昨年は月平均工賃一人6万1千円、数年後には一人月平均工賃8万円を事業目標にあげました。農業に特化したからこそ地域農業振興、貢献と工賃給与向上を実現できたと自負しています。
農福連携=施設外就労のように捉えている向きもあるが、園芸の後進県ある当県では稲作が主力であるので農業で稼げる場は少ない。また、福祉事業所で本格的な農業に取りくもうとしてもノウハウがないために断念するケースや農福連携を就労事業していくにも障がい者支援が障壁になっているような場面もよく見かける。
これまでの取り組みのノウハウを交付金事業が採択されたらマニュアル化してみたいともおもっています。農業に特化したからこそ工賃給与が一人あたりの向上ができたのであり、農業で収益が上がらないと言われる方よく居られるが、就労支援事業で農業を取り組み収益向上の芽を摘んでいる実践(無農薬、JAS、有機農業など)をよく見受けます。慣行農業も満足にできない事業所が無農薬、有機農業ができるはずがないのではないでしょうか。よくふとそんなことを思います。
農業が衰退、耕作放棄地が増えるなかで就労継続支援事業所が農業に参入していける手立てをもっと必要なのかも知れません。私たちはこれまで前職も含めて30年前から就労継続支援で農業に取りくみ、当時からJA、農家を始め、福祉関係者からも無理な取り組みと言われてきました。でも、今は変わってきていますが、まだ、まだ何かが足りないように感じています。人手不足に悩んではいますが、メンバーが力をつけて素晴らしい仕事ができるようになってきたことが最近の成果、令和6年度の月平均工賃給与は一人7万円になりつつあります。我ながら感謝をしています。メンバー、スタッフの皆さんありがとうございます。
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感謝と誇り [2025年03月24日(Mon)]
 父が入院、休学してコメつくりを手伝、農繁期が終り福祉に関わりたいとの思いで未就学児の保育、特別支援学校の体育館を借りて一緒に遊ぶようになり重い自閉児がみるみる変化をしていくのをその子のお母さんと一緒に喜んでいました。あれから障がいのある人たちとかかわるようになって半世紀になりました。
若い頃に滋賀の近江学園、のんき・こんき・げんきの近藤益雄さんの「のぎく学園」、岐阜の東濃生活綴り方教育などの福祉・障がい者教育実践にあこがれて学んだことがありますます。このことが私の礎にあり障がいのある人たちへの支援療育実践には妥協できない思いがあり、「あなたは理想を追い求め過ぎる」と当時の上司から言われたこともありました。でもこの信念があるからこそ、関わる人たちのリスクを避けてきたように感じています。
福祉の仕事に従事して3人の子どもを成長させることができたことに感謝して50年にわたりこの仕事に従事できたことに誇りを持つことができました。これも多くのかかわった方から学び教えてもらったことでもあります。施設から企業に就職、結婚して暮らしている方、犯罪から抜けだした方、コツコツと努力をする方など本当に多くのことを学ばせてもらっています。ピアファームも創業して18年、これから色々ことがあると思いますが、基本は障がいのある方への支援療育実践です。ここをベースに広げて活きたいものです。
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Posted by ピアファーム at 22:54 | 私の想い | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
公益財団法人木口福祉財団様よりご助成を賜りました送迎車両が本日納車されました。 [2025年03月17日(Mon)]
 昨年9月に注文した公益財団法人木口福祉財団様よりご助成賜りました送迎車両が本日納車されました。日産キャラバン9人乗りでピアファームに働きに来られる方の送迎で朝夕と活躍していきます。前車両は16年使ったのですが、今回は2代目になり大切に使っていきます。当事業所は送迎が必ず必要な果樹園のなかにありますので本当に助かります。
 公益財団法人木口福祉財団様 本当にありがとうございました。

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Posted by ピアファーム at 13:38 | 助成事業報告 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
ブドウの生命力の凄さ [2025年03月15日(Sat)]
 冬眠期が終わり新芽が吹き出す前のブドウを見ていると根から吸い上げた水が廻り始め、切り口から滴り落ちています。これを眺めていると生命の躍動感が伝わってきます。偉大なかがやきにも感じています。
 これから大切に育てていきます。

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Posted by ピアファーム at 14:42 | 作業日誌より | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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