目的をもって意図的に行動するとき、脳はさまざまな働き(実行機能)をしています。
たとえば、宿題をやるときの脳は、次のような具合です。
@ 優先順位を考え作業を始める(起動)
A 課題に気持ちを集中させ、注意を向け続けられる(焦点)
B 気が散らないようにして努力を続け、処理速度を維持する(努力)
C フラストレーションをうまく処理して感情をコントロールする(感情)
D ワーキングメモリーを働かせて思い起こす(記憶)
E 自分の動作を監視し自己規制する(行動)
脳がこれだけのことをこなさないと、宿題は最後までやり終えられません。

ADHDの子の脳は、こうした作業が苦手なため、宿題ひとつでも、たいへんな苦労をするのです。
宿題をやりたくないのは、
勉強したくないのは、あたりまえです。
ただ、「勉強しなさい!」では、無理です。
いっぺんに、なんて、とんでもないです。
集中できる環境を作り、一つ出来たら褒めて、サポートが必要です。
「D 特性のある子の子育て」記事一覧にもどる