「子どもの感情コントロールと心理臨床」大河原美以先生の本から参考、引用します。
子どもは、
幼少期から、「痛い」「恐い」「悔しい」「悲しい」といった体にわき起こる負の感情(不快感情)を、親に共感(承認)してもらい、言葉にしてもらうことで、子どもなりにその不快感情を認識します。
「転んで、お膝、痛かったんだね」「恐いんだね」「寂しかったんだね」
そして、負の感情があって当たり前だと受け入れてくれる親との関わりの中で、親を信頼し、親の顔をみれば安心できる関係性「愛着形成」ができます。
負の感情があって当たり前で、それを親が、認めてくれていると、徐々に感情コントロールが出来るようになります。
自分の身体の中に生じる不快を、人(親)との関わりの中で安心する経験の積み重ねで、脳は不快感情を処理(コントロール)する力を身につけていきます。
このような人(子)は、「(物質)依存」には陥らないのです。
ところが、親から、
「それ位、痛くない!」「恐くなんてないよ」「我慢しなさい」「泣くんじゃない」というように、負の感情(不快感情)を承認されず、否定され続けると、親の顔を見て安心出来る関係は築けません。
〜夜9時まで塾に行って帰ってきた小学生が、
疲れているにもかかわらず、深夜1時、2時まで「ゲームをしないと眠れない」と言う。
「ゲームをしてストレス解消してからじゃないと眠れない」からゲームをする。

本来、小学生なら「あのね、今日ね、こんなことがあってイヤだったの」と親に話して安心すれば、それで子どものストレスは解消するものであり、安心して眠れるのである。
幼い頃からストレス解消にゲームを使っていると、思春期になって、さらに不快感情が複雑で高度なものになってきたときには、毎日ゲームから離れられなくなってしまう。学校で不安を抱えれば、それだけゲームの時間は長くなる。親とケンカをすれば、さらに離れられなくなる。なぜなら、不快になればなるほど、依存が強まるからである。
高校生がトイレや風呂にまでスマホを持ち歩き、瞬時に友だちに返事をしなければならない依存症に陥っているとき、仲間からはずれることの不安が不安を呼び、スマホに生活がふりまわされる状況になってしまうのである。
このような思春期の問題を予防するためにも、幼少期、児童期において、「子どもが親の顔を見て安心する」という関係性を構築しておくことが重要なのである。
すでに思春期になって問題が生じている場合にも、子どもが自分自身の不快感情を認識し、その不快があって当然のものであると受け入れることができるようになることを通して、
そして、子どもが親の顔を見れば安心するという関係性を回復することを通して、
不快感情は制御可能なものになる。それが、依存を治すことにもつながっていく。
子どもが不快になったとき、困った時に「親に言おう」と思い、親子の関係の中で安心が手に入れば、ゲームは単なるおもちゃであり、ゲームに生活が支配されることにはならない。
しかし、親の前では不快感情を表出してはいけない関係性にあれば、不快はゲーム等を通して処理するしかなくなり、IT社会の様々なツールも手伝って、容易に依存が形成されていくのである。〜
最近、怒りや、不安、恐怖に支配される子どもたちが多い気がします。
きれる、かんしゃく、暴力、いじめ、依存、不登校、リストカット・・・
子どもの心の問題は、感情制御の発達不全。愛着形成の不全です。
気づいた時が、出発点!
子どもにとって、安心出来る、信頼される親になりましょう。
子どもの、不快感情を承認し、人格を尊重しましょう。
親が変れば、子どもが変ります。
A子育てを考える(T、U、V,W)記事一覧にもどる こちら
活動総合案内
こちら
「子育ての正論からリアルまで」記事一覧へ
こちら
最新つぶやき記事
こちら
プロフィールは
こちら
ペアサポ相談室へは
こちらお問い合わせ箇所に、メッセージを記入してください。
後ほど、メール返信いたします。
(相談、質問、つながる、愚痴る、お気軽に!)
ランキングに参加しています。ぜひ応援のためクリックしてください。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
posted by 佐藤 at 05:08|
Comment(0)
|
TrackBack(0)
|
子育てを考える