1 同じ「片づけられない」子どもではあるけれど・・・
★しまわなければ困らなかった子ども時代
「母の言う通りに収納すると、どこに何があるのか、分からない」と感じていた私は、自分の思うように置くのであれば、どこに何があるのかは、分かるため、こまることはありませんでした。
置いた場所の記憶があるというよりは、「だいたいこのあたりを探せばある」ということを経験則で分かっていただけなのですが、当時の私にとっては、「下手にしまうとなくす。しまわなければなくさない」ということがハッキリしていました。
そのため、母が言うような「収納するタイプの片づけ」に対しては、メリットが見いだせなかったのです。
★しまわないことでなくしてしまう息子
一方、息子の場合は「自分の思うままにモノを扱う」となくし、「母の言う通りにモノを扱う」と無くさないため、私の言う通りに片づけた方がメリットは高いようです。
ただ、それ以上に片づけをする面倒さや作業を中断することへの拒否感が大きく、用があるモノ以外には、意識が向かない特性もあって、片付けをすることは中々難しいようです。
「分かっている」けど「できない」片づけの壁
納得することと「できるかどうか」は、また別の話?
2 片づけられない人の投稿より
〜もう、収納グッズはいらない〜
ぶっこみ収納の必須アイテムが「本質ボックス」です。これは「部屋の中で定位置が決まっていないモノは、全部ひとつの箱にぶっこむ」というやり方です。
この箱を導入してから「どこにあるか分からないから部屋の中を探す」という行動をしなくて済むようになり、生活は劇的に改善しました。発達障害者にとって、「見えないモノは存在しない」。だから、「絶対にここを探せばある」という安心感が大事なのです。
【本質ボックスのルール】
・箱は、中身が見えるスケルトンか、網目状のもの。フタはつけない。
・本質ボックスは、最大3つまで。それ以上増やさない。
・本質ボックスからモノがあふれたら、捨てる。
★でかいゴミ箱を3つ用意せよ
この本質ボックスで「保管すべきモノ」の片付けは解決したのですが、僕の部屋には、捨てるべきモノが、あふれています。
そこで、僕が開発したのは、「ゴミ箱が来い」バックです。これは「自分が座る場所のすぐ横に、ゴミ箱を置く」という、きわめてシンプルなものです。
こう書くと部屋が広いと思われがちなのですが、僕の家のデスクからゴミ箱までの距離は、たった10歩ほどです。でも、僕にとってはこの距離が、パプアニューギニアより遠い。「俺はゴミ箱までいけない。ゴミ箱が来い」。これが僕の結論です。
そこでデスクのすぐ横に、ペットボトル用と可燃ゴミ用のゴミ箱を一つずつ設置したところ、これが劇的な作用をもたらせました。部屋が汚くなっていく速度が格段に遅くなり、汚部屋を回避できたのです。
ゴミ箱のルールは次の通りです。
【ゴミ箱が来いのルール】
・ゴミ箱は「45リットル・プラスチック製・フタつき」を3つ用意する。
・貴方が最も時間を過ごす場所から、「手が届く場所」に、2つを設置する。
・3つ目は予備。2つのゴミ箱があふれたら、ベランダ(庭)に出し、予備をつかう。
★汚部屋は、「混在」から生まれる。
モノの状態は、常に変っていくものです。たとえば、ティッシュの箱を想像してみてください。中身が入っているうちは、それは「定位置が決まっているもの」でしょう。テーブルの上なんかに置いてありますよね。しかし、これがからになったとき、それは「ゴミ」になります。この「ゴミ」が正しくゴミ箱に移動しないところから、物品の堆積が始まってしまうのです。本質ボックスがなければ「保存しなければならない物品」の上にゴミが地層のように重なっていくことも起きるでしょう。床に「地層」が形成されてしまえば、それは膨大な発掘と選別の作業が、部屋の修復に必要とされてしまいます。自宅の考古学にはもうんざりです。
本質ボックスとゴミ箱を使うことで、部屋の中に存在するあらゆる部室は3種類に仕分けることができます。
1本質ボックスの中身(定位置は決まっていないが、保存する必要があるモノ)
2定位置が決まっているモノ
3ゴミ
僕の膨大な失敗経験から結論します。この3つが混在してしまうこと、これが汚部屋地層の発生原因です。すなわち、この3つが分離さえされていれば、大きな問題にはならないのです。
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