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2020年12月23日

〜親はどうやって子どもを支えて行けばよいか〜

愛知県「フリースペースたまりば」理事長西野博之さんの講演より

テーマ:親はどうやって子どもを支えて行けばよいか

この社会はここ数十年のあいだにどんな変化があったのか。
1980年代、中学生が学校でタバコを吸いながら校舎を歩き、窓ガラスを割り、校庭をバイクで走り回って・・・。
今は、そんなこと中学生も、高校生もしなくなりました。先生を殴らない。窓ガラスなんか割らない。だけど、自分より弱い生徒に暴力を向ける。そんな社会になっています。

いじめの数は、文部科学省に届いただけでも年間約16万件です。これは氷山の一角です。

小中学生の中で、いじめが一番多いのは、何年生かわかりますか?正解は、小学生2年生。いじめが驚くほど低年齢化しています。小さな頃から、子ども達はストレスをためています。特徴の一つに「自己肯定感の低さ」があります。
子ども達の自信を奪っているのは「大人たちの不安」です。「私の子育てはこのままでいいの?」「正しい親って評価を受けられるの?」。大人はそれが心配なんです。そして他人から「正しい親」の評価と言ってもらうために、子供の評価を親の評価と結びつけて考えてしまう。「お宅の子は○○高校へ行ったの?そして○○大学まで進学したの?」って。

子どもたちの生きにくさが・・・
大人たちは、不安です。そして子育ての完璧さ、正しさを求めすぎているんです。それも、子供に対して求めている。だから子ども達は弱音が吐けない。つらい感情を外にだせない。そして子ども達は、そのストレスを別の子にぶつける。そうやっていじめが再生産されていくんです。

私が所長をしている夢パークの特徴は、子供の「やってみたい」を最大限尊重する、ということです。大人が勝手に決めた「やらなきゃいけないこと」ではなく、子供自身の中から生まれてくる「やってみたいこと」を尊重するんです。水遊びしたい、泥遊びしたい、たき火をしたい、全部できます。子どもにとって「遊ぶ」というのは、生きることそのもの。息をするように、食事を取るように、遊ぶことを通して心と身体の栄養を取っています。
それから、ただ何もせずゴロゴロしていたい、これもできます。夢パークを作るときにワークショップで一番多かった子どもの声は、「昼寝できる場所を作って欲しい」でした。それくらい子どもたちは疲れていたんですね。

遊びを通じて、私達が提供したいのは、「安心して失敗できる環境」です。「失敗したら、ダメだよ、ケガしたら大変だよ」という大人の不安が子供の可能性を奪っていきます。「失敗するな、完璧にやれ」と求められるなかで、子ども達はどんどん縮こまってしまいます。

近年、生きづらさを抱える若者達に出会うと「0か100かタイプ」の子が増えています。100%できないと自分が許せない。100%できないなら0と同じ。80,90の自分は許せないんです。テストで、一問解けなかっただけで、答案を全部消してしまう子も。苦しいだろうなと思います。

「できる力」も大事ですが、「できない」ということも受け入れられる力も大事なんですね。
「なんとかなるさ」と思える力。失敗するかもしれないけど、そのあとまたカバーできる、と思える力。そういう力は、遊びの中で育ちます。

将来ではなく、今を大切に!
大人に求められているのは、子どもを信じて、腹をくくれるかどうかです。
学校へ行かないと将来困るかもしれない、ちゃんと就職できないかもしれない、他人とうまく関われないかもしれない。これって大人の不安です。将来の事を考えて、子どもの今を見ていない。
問題は起きてから悩みませんか?子どもは今持っている力で今を生きるしかないんです。明日、手に入る力で今を生きることは出来ません。今がなくなったら未来なんて生きられない。今が大事なんです。
今子どもが何を求めているのか、好奇心が向いているのは何か、それを察知し、任せてみませんか?

子どもの力を信じて、子どもが自ら伸びていこうとすることの邪魔をしない。このことを私達がしっかりと肝に銘じることです。

あなたのお子さんは大丈夫です。そうあなたが思ってあげて下さい。そして「大丈夫」という眼差しに包まれたら、子どもは自然と自分の頭で考えて動き始めます。子どもが「大丈夫」を手に入れる前に、大人たちが自分たちの不安を押しつけて子どもをつぶしていく、そんなことはもうやめて、「大丈夫」を手に入れさせてあげて下さい。

苦しんでいる子ども達が全身全霊で訴えているのはたったひとつのことです。「学校へ行けない私はだめですか?生きている価値はないですか?」。そしてこの訴えに応える言葉はとてもシンプルなものだと思います。「生まれてきてくれてありがとう。あなたがいてくれて、私は幸せだよ」。このメッセージを親が伝えられたら、子どもはちゃんと自分の人生を生きていけます。

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posted by 佐藤 at 03:05| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき
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