幼少期の親との関わりを出発点として、
その人にとって重要な他者との関係の中で、長い年月をかけて培われて行きます。
愛着を脅かす、最も深刻な状況は2つ有ります。
一つは、「愛着対象がいなくなる場合」
死別や離別によって母親がいなくなることは、
子どもにとって世界が崩壊するにも等しい過酷な体験です。
もう一つは、「守ってくれるはずの親から虐待を受け、安全が脅かされる場合」
子どもは、親を求めつつ、同時に恐れるという、相反する状況に置かれます。
親に認められたいという思いを満たされずに育った人は、いくつになっても親に愛されたいという気持ちを引きずることになります。
それが過度に気に入られようとしたり、逆に困らせたり反発するといった形になってあらわれるのです。

愛着スタイルには、
安定型と不安定型があり、
不安定型には回避型タイプと不安型タイプがあります。
愛着スタイルの「安定型(自律型)」
「自分は、いい子でも、いい子でなくても、見捨てられない。無条件に愛されている。」と子ども自身が実感できて育ってきた。親の顔を見ると安心出来ていた子は、愛着の安定型です。親が安全基地になっているということです。ストレスを感じても、緩和したり、上手に処理し、心の安定が維持されます。
愛着スタイルの「不安定型」
回避型(愛着軽視型)タイプ
子どもにかまわない親のもとで育つと、
子どもは辛い経験を封じ込めて、
やがて人に期待しなくなります。
親密な対人関係を避けて引きこもりがちになります。
(例えば、
親に遊んでもらった記憶がほとんど無く、
両親は仲が悪く、
家の中はピリピリした空気で、
努力しても、チャレンジしても
「余計なことして!」と怒られるだけ。
結局傷つくだけ。
それなら、最初からやらない方がマシ。
傷つくのがイヤだから、人と距離をとる。)
不安型(とらわれ型)タイプ
子どもに過干渉な親、指示、注意ばかりの親のもとで育つと、
親の顔色ばかり見て、合わせるようになります。
相手に嫌われていないかと人の反応に敏感になります。
(例えば、
父親から理不尽に攻められ否定されるだけでなく、
そうした攻撃から母も誰も守ってくれない絶望感、
嫌われる、見捨てられる恐怖、
安心感の乏しさ、人間不信、常に不安がつきまとう)
この回避型と不安型を同時に持ち、
いずれも強い「恐れ・回避型」は、
対人関係を避けて引きこもろうとする人間嫌いの面と、
人の反応に敏感で、見捨てられ不安が強い面の両方を抱えているため、
対人関係はより錯綜し、不安定になりやすいのです。
1人でいると不安で、
人と仲良くしたいと思うけれど、
親密になることで強いストレスを感じたり傷ついてしまうという矛盾を抱えています。
それは、人を信じたいのに信じられないジレンマ。
疑い深く、被害的認知に陥りやすい傾向があります。
虐待された子どもに多いのですが、
今も心の傷口が開いていて、
些細なきっかけで不安定な状況がぶり返してしまう状態を、混乱型(無秩序型)と言います。
参考:「マンガでわかる 愛着障害」岡田尊司監修(光文社)
愛着と依存症について こちら
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