生後6か月から1歳半頃
親と子の間に形成される特別な結びつきのことです。
いっぱい抱っこされて、いっぱいかまってもらい、
いっぱい泣いて、いっぱい愛情を受けてもらえる時期です。
「好き」とか「嫌い」とかの他にも、
喜、怒、哀、楽、快、不快、などの感情を
感じる土台の部分が「愛着」だと思ってください。

人間の赤ちゃんは、脳が未完成の状態で生まれてきます。
1人で歩けるまでには、親の世話が必要です。
1人で身の回りのことが出来るまでには、親の教えが必要です。
1人で生きていけるまでには、親の保護が必要です。
親を頼らなければ、生きていけないのです。
どんな親であろうと、子どもは親が大好きです。
本能として・・・
どんなに虐待されても・・・
安心を与えてくれる親なら、安心して育ちます。
でも、不安や怖れを与え続けられると、
「見捨てられないように・・・」
「自分の心がこれ以上傷つかないように・・・」
子ども心が不安定な状態で育つのです。
「愛着」は家で言えば、基礎の土台部分。
設計や骨組みがどんなに良くても、
地盤がグラグラだと頑丈な家は建てられないのと同じです。
安定した愛着が、安定した人生につながります。
愛着が不安定になる最大の原因は、
乳幼児期の生育環境です。
環境に問題があったわけで、
あなたの愛着障害
あなたに落ち度も、責任もないのです。
あなたの生きづらさは、あなたのせいではありません!
では、親のせい?
確かに、そうとも言えますが、
親だって、人間です。
夫婦の不仲、離婚、ネグレクト、過干渉・・・
子どもの気持ちを考える余裕がなかったのかもしれません。
もしかしたら親も愛着障害を抱えていたのかもしれません。
子どもの人権も、女性の権利も、低く見られていた時代のせいも・・・
親は親なりの思いや、事情があったのかもしれません。
ひどい親だったのかもしれません・・・
ですが、
大人になったあなたは、
誰かのせいにするのではなく、
自分で、自分を受け止め、変えられるのです。
あなたの人生を歩むのは、あなたです。
愛着の傷を癒すには、
「書く」「話す」「描く」ことがいいそうです。
自分の傷ついた経験を語り尽くすことや、
心の奥底に押しやられていた感情を無意識に創作という行為で表現し、
小説や絵など、愛着障害を持った作家、芸術家はとても多いのです。
鬱憤をエネルギーに変え、文学や芸術作品を生み出した偉人たちとして
太宰治、川端康成、夏目漱石、ゴッホ・・・
本当のあなたが、あなたらしく生きる。
そのためには「愛着障害」を知ることです。
参考:「マンガでわかる 愛着障害」岡田尊司監修(光文社)
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