味、食感、見た目、におい。
発達障害をもつ子に、多い偏食。
口腔内の感覚過敏とでもいいましょうか、
感覚過敏とは、
体に触られるのを嫌がる、
頭をなでられただけなのに、
「叩かれた」ように感じる。
発達障害児者によくみられる特性のひとつ。
エビフライの衣が、
針のように感じて、食べられない。
プチトマトを丸ごと食べると、
口の中で爆弾が爆発する感覚で怖くて食べられない。
混ぜご飯は、味が混ざるので食べられ無い。
逆に白いご飯はふりかけをかけないと食べられない。
三連プリンは食べられるのに、高級?プリンはダメ。
鳥の唐揚げは、この店の総菜しかダメ。
メーカーが違う調味料を使うとダメ。
まあ色々です。
それに、一定期間食べられた物が、食べられ無くなり、
食べられ無かったものが食べられるようになる。
味覚などの発達などが原因らしいですが、よくあるあるです。
だから、説明が難しい。
アレルギーなら、この食品がダメって言えるのですが。
娘も、幼児期は、大変でした。
決まった物しか食べない。
他の物を口に入れてあげると、えづく、吐き出す。
ご飯(米)を全く食べられなかった時期、
カロリーや栄養の補助で、
バナナやリンゴデニッシュ(パン)で、補っていました。
総菜で買ってきた物は、全て、味がイヤなのか、食べられず、
全て手作りで、見た目をかわいくしたり、
みじん切りや、色々工夫しました。
痩せ細ることもなく育ち、幼稚園では、
「お弁当は好きな物だけ、
幼稚園の給食も食べられる物だけで、いいよ!」と、
先生に言われて、私も娘も、ストレスをためずにいられました。
もちろん、家では、色々なおかずを作ります。
少しでも、食べて欲しくて、、、。
その頃、「ありのままの子育て」という本に出会いました。
重度の自閉症の息子さんが、
横浜市の職員になるまでの子育てについて、書いた本です。
その中に、「偏食は、小学校の5,6年になると、
ずいぶん良くなってくるものです。
みんなで、給食を食べるからなのでしょう」と、書いて有りました。
娘が小学校入学。
1,2年の担任が、本当にベテランの先生で、
給食では「食べられる物だけでいいよ」と娘に安心感を与えてくれました。
1年生の頃は、ご飯とパン、牛乳しか、たべられませんでした。
先生は、娘の好きな「はなかっぱふりかけ」を常に用意してくれていました。
娘が通う「知的支援学級」は、そのとき、娘を入れて児童5人、
担任と娘についた女性支援教員。
7人で「楽しい給食」になるようにしてくれました。
すると、一口食べたら、みんなに褒めて貰える。
「おいしい〜!」とお友達が食べるから、つられて。
うえっと出しても、みんな笑って許してくれる。
無理に飲み込まなくていい。我慢しなくていい。
安心。楽しい。給食が楽しい時間になりました。
2年生の秋から冬。体重が急激に増えてきて、何故?と思っていたら、
家では、まだ食べられ無いものが、
学校給食では食べられるようになっていたのです。
スキー学習に同伴したときに、
担任から「最近は、完食することが多いです」と言われ、納得しました。
食べられ無い給食の分を補うために、
帰宅時のおやつ(果物〕たくさん食べていましたから、
太ってきたのでした。
家では、嫌いな物は、多かったですが、
無理強いはせず、一口食べられるものは、一口。
無理な物は無理でいい。
ただ、食事の時は、食べ物で遊ばない。
よく噛む。食べられる物は、残さない。
と声を掛けています。
「好き、又は食べられる○」
「好きでは無いけど少しなら△」
「えづく無理×」とすると、
×は無理強いしない。
△は工夫し、楽しくし、食べられる経験を重ね、
○になるようにしていく。
感覚過敏は、安心、楽しいとリラックスしていると、
過敏度が下がり、緊張、恐怖だと過敏度は高まります。
無理強いすると、緊張します。余計に食べられ無くなります。
食べられ無い、恐怖、緊張の経験の積み重ねは、△までも×にしていきます。
ひどいときは、○まで、△、×に。
ですから、周囲の大人(親、先生)の理解が、
偏食を軽減するカギになります。
最近も、学校の給食指導に悩む母親から、
相談がありました。通常学級での話です。
「一口だけルール」嫌いな物は、給食のはじめに一口だけ食べる。
それから、他のものを食べていい。
お子さんは、我慢して、ちょっとだけ口に入れると、
「それでは足りない、しっかり一口!」と言われ、飲み込めずにいると、
周りの児童にも、責められる。
ようやく、飲み込めて、他の給食を食べ始めても、
時間無くて、半分しか食べられ無い。
給食が、イヤだ。と、お子さんが話すようです。
担任に、自閉症の特性です。無理強いしないでと、話していますが、
「他の子も同じです。特別扱いはできません。」とのこと。
そこで、提案したのは、発達障害の主治医に話して、
「感覚過敏が有り、給食時に配慮が必要」と、
「診断書」を書いてもらい、学校に提出すること。
わかって欲しいですね。
わがままで、食べられ無いのではありません。
「残していいな〜」と言う子もいますが、
偏食のある子は、
お友達のように何でも美味しく楽しく食べられることのほうが、
うらやましいのです。
「E我が家の子育て」記事一覧に戻る こちら
子育ての正論からリアルまで
子育て中の方に見て頂きたい記事一覧
A子育てを考える 記事一覧 こちら
B子どもの育ち方 記事一覧 こちら
Cしつけの仕方 記事一覧 こちら
D特性のある子の子育て 記事一覧 こちら
E我が家の子育て 記事一覧 こちら
F大人の愛着障害と家族 記事一覧 こちら
最新つぶやき記事 こちら
プロフィールはこちら
ペアサポ談話室へは こちらから
お問い合わせ箇所に、メッセージを記入してください。
後ほど、メール返信いたします。
(相談、質問、つながる、愚痴る、お気軽に!)
ランキングに参加しています。ぜひ応援のためクリックしてください。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
【我が家の子育ての最新記事】